必要書類を集める前に、この商品を日本で販売できる状態か確認する
Makuakeは2026年6月、海外商品の輸入代理案件について、独占契約、必要書類、審査の流れを公式記事で整理しました。輸入代理商品では、日本市場の独占契約と、輸入代理商品であることの明記が求められます。プロジェクト開始からリターン配送完了までは、他販路で同じ商品を同時販売しないことも案内されています。
Makuake基本方針では、日本で流通させるための基準適合、知的財産権、品質表示も確認対象です。
この記事では、その前に「この商品を自社で日本へ輸入し、販売できる前提が整っているか」を確認します。
海外商品では、契約範囲と実際の商流がずれることがあります。日本向けの量産品と試験資料の型式が一致しないこともあります。さらに、検品や輸送まで含めると、約束した月に届けられない場合もあります。こうした不足は、ページ制作後に見つかるほど手戻りが大きくなります。
海外商品をMakuakeで販売する前に確認する5項目
1|独占契約の範囲と、実際の販売計画を一致させる
Makuake公式は、輸入代理として海外メーカーの商品を掲載する場合、日本市場における独占契約を締結し、契約書の写しを担当キュレーターへ提出することを掲載条件として案内しています。
契約書では、次の3点を実際の販売計画と照合します。
商品、地域、期間を確認した上で、予定する販路でも独占状態を保てるかを見ます。
この記事では、Makuake案件の制作前に商流上の不足を見つける観点を整理しています。
2|商品仕様を固定し、日本で必要な法令を確認する
海外商品だからPSEや技適が一律に必要になるわけではありません。メーカーから「CE取得済み」「FCC対応」と説明されても、それだけで日本向けの確認が完了するわけでもありません。
先に、日本へ入れる商品の仕様を固定します。
PSE対象なら、輸入事業者の届出・適合確認・検査まで確認する
経済産業省は、電気用品安全法の対象となる電気用品を製造・輸入する事業者について、国への事業届出、技術基準への適合確認、自主検査などの手続きを案内しています。対象商品では、実際の輸入事業者が必要な義務を果たせる状態かを確認します。
無線機能は、販売する型式と技適番号を照合する
BluetoothやWi-Fiなど無線機能を持つ商品では、日本国内で適法に使用できる無線設備かを確認します。技適を取得済みと説明された場合も、技適番号と対象機器を総務省の「技術基準適合証明等を受けた機器の検索」で照合します。
海外向けと日本向けで無線モジュールや型式が異なる商品は、Makuakeで届ける仕様そのものと証拠が一致しているか確認します。
電気・無線以外も、実際の使用条件から確認する
調理器具、食品、化粧品などでは、電気用品安全法や電波法以外の法令が関係することがあります。子ども向け商品も、対象年齢や使い方によって確認事項が変わります。法令や試験は、商品仕様を持って所管官庁や検査機関へ確認します。通関に関わる事項は通関業者へ確認し、必要に応じて専門家へ相談します。
その状態になって初めて、ページに載せる事実も固定できます。
3|証拠が、実際に販売する量産品と一致するか確認する
海外メーカーからは、試験報告書、仕様書、認証資料など複数の資料が届きます。ページ制作で重要なのは、資料の数ではなく、ページに書く事実と証拠が対応していることです。
照合せずに「認証取得済み」「検査済み」などのコピーを先に作ると、後で表現だけでなく写真や図解まで戻ることがあります。
ページ制作前に証拠を確認する目的は、商品価値として何を確定事実として使えるか決めることです。
4|約束した月までに届け切れる工程を組む
輸入商品のMakuakeでは、販売数量が増えるほど、生産から配送までの負荷も増えます。Makuake公式も、輸入代理案件の実現性審査で、販売個数と最低発注数、輸送、通関にかかる期間などを確認すると案内しています。
自社案件では、発注からサポーターへの配送までを一本の工程にします。
輸入通関の制度や必要書類は商品・国・取引条件によって変わります。税関のFAQや通関業者へ確認し、「誰が何を用意するか」まで決めます。
検品落ちや不良交換に備える予備在庫まで含めて、約束したリターンを届け切れる数量を計算します。
5|販売後の保証・問い合わせ・不具合対応を決める
海外メーカーが製造する商品でも、日本のサポーターが困ったときの連絡先は明確にする必要があります。Makuake公式も、輸入代理商品のページに含めたい要素として、保証・問い合わせ対応などサポート体制と責任の所在を挙げています。
公開前に、次の3つを決めます。
ここが未確定だと、FAQや保証表記が仮置きのままになります。公開後に条件が変われば、サポーターへの約束と実際の対応がずれます。
5項目のうち一つでも未確定なら、先に発注量やページを固めない
海外商品では、メーカーとの商談が進むほど、独占契約や発注を早く確定したくなります。ページ制作も先に進めたくなります。
ただし、販売条件が未確定のまま制作すると、後から仕様や証拠が変わります。すると、価格や配送時期まで見直すことがあります。
すべての資料が完成するまで待つ必要はありません。未確定の情報を、確定した前提としてページへ使わないことが重要です。
販売できる条件が揃っても、それだけでは「今Makuakeで選ぶ理由」にならない
5項目で決まるのは、何を事実として約束できるかです。ただし、事実をそのまま並べても、サポーターは「自分が使うと何が変わるのか」までは判断できません。
Makuakeの公開済みプロジェクトでは、「日本で使えるか」「予定どおり届くか」「保証はあるか」といった質問が実際に出ています。説明された仕様の正確性や、一般販売・他販路との価格や保証の違いを確認する反応もあります。
販売前に確認した事実は、こうした購入前の疑問へ答える材料になります。ページでは、その事実を読者の使う場面までつなげます。
「日本向け仕様」は、変更した事実だけでは購入理由にならない
たとえば「日本向けに100V対応へ変更した」と書くだけでは、仕様変更した事実しか伝わりません。読者が知りたいのは、変圧器を用意せず、日本の家庭のコンセントで使えるといった、自分の使用場面で起きる変化です。
保証も同じです。「国内保証1年」だけで終わらせず、不具合時にどこへ連絡し、どう対応してもらえるのかまで分かれば、購入前の不安を一つ減らせます。
数値、試験、写真などの根拠は、それを裏づける主張の近くに置きます。
この順序なら、先に作った訴求へ後から証拠を合わせる必要がありません。確定した事実を起点に、「なぜ今この商品を選ぶのか」まで組み立てられます。
次は「その事実が、なぜ今選ぶ理由になるか」を設計します。
まとめ|海外商品は、販売前の5項目が揃ってからページ制作へ進む
海外商品をMakuakeへ出す前に確認するのは、次の5つです。
- 売る権利——独占契約と実際の販売計画が一致している
- 国内法規——販売する型式・仕様に必要な手続きが分かっている
- 証拠——試験資料や認証番号が、実際に届ける量産品と一致している
- 配送——発注から国内配送までの工程と資金が、約束した納期に間に合う
- 販売後——日本語表示、保証、問い合わせ対応の担当が決まっている
5項目が揃うと、Makuakeへ提出する資料だけでなく、ページで何を事実として言えるかも固定できます。その次に、確定した事実を「なぜ今Makuakeで選ぶのか」へつなげます。
参考にした主な公式情報(2026年8月9日確認)
- Makuake編集部「Makuakeで海外商品を販売する方法|独占契約・必要書類・審査の流れ完全ガイド」
- 株式会社マクアケ「Makuake基本方針」
- 経済産業省「電気用品安全法」
- 経済産業省「届出・手続の流れ - 電気用品安全法」
- 総務省 電波利用ポータル「技術基準適合証明等を受けた機器の検索」
- 税関 Japan Customs
公開後のサポーター質問・不安の確認に参照したMakuake上の事例
- 完全ワイヤレスイヤホン案件:技適取得の事実確認に関する質問
- 海外製プリンター案件:保証への不安
- 海外クラウドファンディング由来商品:配送への不安
- 海外製PC案件:生産ロット・数量・技適情報の正確性に関する確認
- 海外製品案件:一般販売との価格・保証比較に関するサポーター反応
※本記事は一般的な確認順序を整理したもので、個別商品の法令適合性や契約内容について法的判断を行うものではありません。商品仕様に応じて所管官庁・検査機関・通関業者・専門家へ確認してください。