売上があるのにお金が残らないとき、最初に「売上」と「利益」と「現金」を分ける
楽天公式も、ECでは売上だけを追うと「忙しいのに儲からない」状態になりやすく、原価・広告費・物流費・システム利用料などを含めて利益率を見る必要があると説明しています。
さらに、利益が出ていても在庫を先に仕入れたり、支払いと入金の時期がずれたりすれば、手元資金は別に動きます。したがって「売上があるのにお金がない」は、一つの原因ではありません。
1|商品を売った時点で粗利が薄い
販売価格から商品原価を引いた粗利が小さいと、モール費用や広告を払う前から余白がありません。値引きやクーポンが多い商品では、定価時の粗利ではなく実際の販売価格で計算します。
2|楽天の利用料・決済・ポイント等を「売上後の細かい費用」にしている
楽天市場では月額出店料に加え、プランに応じたシステム利用料、楽天ペイ利用料、楽天ポイント原資、アフィリエイト等の費用があります。これらは売れた後に残った利益から偶然払う費用ではなく、販売時点から織り込む費用です。
3|送料・梱包費が商品ごとに利益を削っている
低単価商品や大型商品では、配送費の比率が高くなります。送料無料でも送料が消えるわけではなく、店舗負担へ移るだけです。
商品別に、販売価格から原価・送料・梱包・モール費用を引いた段階で、いくら残るかを確認します。
4|広告・ポイント・クーポンで「売上を買っている」
広告で売上が増えても、CPAやROASだけで利益は確定しません。ポイントやクーポンを重ね、低粗利商品へ広告をかければ、売上は増えても利益が薄くなることがあります。
広告費+ポイント+クーポン+値引きを、同じ売上を作るための費用として合わせて見る。
5|売れている商品ほど在庫仕入れに現金が必要になる
売上が増えると、次月分の在庫を先に発注する必要が出る場合があります。楽天公式も、過剰在庫は保管負担だけでなくキャッシュフローを圧迫すると説明しています。
利益計算上は黒字でも、仕入れの支払いが先に来れば手元資金は減ります。利益と現金を同じ数字として見ないようにします。
6|売上の大きい商品と、利益を残す商品が一致していない
売上ランキング上位でも、粗利率が低く広告・送料負担の大きい商品なら、店舗利益への貢献は小さい場合があります。
商品別に売上だけでなく、1件あたり残額と販売件数を掛けて、利益貢献を見ます。
月商100万円 → 商品粗利40万円 → 送料・モール費用・販促費等を引いて利益20万円。ここで次回在庫を30万円先払いすれば、利益は出ていても、その月の手元資金は10万円減る計算です。だから「黒字なのに現金が増えない」が起こります。
「お金が残らない」を3段階で確認する
「広告費が高い」「楽天の手数料が高い」と一つに決める前に、どの段階で残らなくなっているかを分けます。