広告費を削れば費用は減る。でも利益率が戻るとは限らない
広告は確かに費用です。楽天公式も広告効果をCPAやROASで測り、効果の高い媒体へ予算を集中する考え方を示しています。
ただし、利益率が低い原因が商品粗利・送料・値引き・モール費用にあるなら、広告費だけ削っても主原因は残ります。さらに広告削減でアクセスが減れば、売上と粗利額も同時に下がる可能性があります。
1|低粗利商品は、広告を止めても低粗利のまま
原価率が高く、送料やモール費用まで引いた時点で利益が薄い商品は、広告費ゼロでも大きな利益率にはなりません。
この場合は、価格、仕入条件、セット化、送料設計など商品経済性側を先に見ます。
2|値引き・ポイント・クーポンが広告費以上に利益を削っていることがある
広告費を10万円削っても、セール値引きやポイント・クーポンで月20万円分の粗利を削っていれば、利益構造は大きく変わりません。
販促費を広告だけ切り離さず、同じ売上を作る費用として合算します。
3|広告を止めてアクセスが落ちると、固定費負担が重くなる
月額出店料、人件費、倉庫費など一定額発生する費用は、売上が落ちても同じように残る場合があります。広告を削って売上が大きく落ちれば、売上に対する固定費比率が上がることがあります。
4|ROASが高くても利益が出るとは限らない。低くても即停止とは限らない
ROASは広告費に対する売上を見る指標です。商品の粗利率が違えば、同じROASでも利益は違います。
高粗利商品と低粗利商品を同じROAS基準で判断せず、広告経由1注文から最終的に何円残るかを見ます。
広告経由売上 − 原価 − モール・決済費 − 送料 − ポイント・クーポン − 広告費。
5|広告費を削るなら「成果の悪い商品・キーワード」から絞る
RPPはクリック課金型で、楽天公式も費用対効果を測定しながら投資額を調整する考え方を案内しています。
店舗全体の広告を一律に削るより、利益が残りにくい商品、購入につながりにくい流入などを分けて調整します。
6|広告費削減より先に、CVR改善で同じ広告費から注文を増やせる場合がある
アクセスは十分あるのにCVRが低い商品なら、広告を止めるより商品ページ・送料・レビュー等を改善し、同じクリック数から注文を増やす方が利益改善につながる場合があります。
7|広告を減らすべき状態/残すべき状態を分ける
広告費を削る前の確認順
- 商品粗利を確認
- 送料・モール費用を引く
- ポイント・クーポン・値引きを足す
- 広告経由1注文の残額を見る
- CVR改善余地を確認
- 利益を残さない広告だけ削る
広告費は削りやすい費用ですが、削りやすい費用と、利益率を下げている主原因は同じとは限りません。 先に商品ごとの利益構造を出してから広告を触ります。