楽天の売上が伸びないときは、まず3つの数字に分ける
楽天の売上が伸びないとき、最初にやることは施策を増やすことではありません。まず、売上を構成している数字を分けます。
アクセス数が足りないなら、RPP広告や検索対策などで入口を増やす意味があります。客単価が課題なら、セット販売や関連商品の提案など、買い方を変える施策が候補になります。
一方、すでにアクセスがあるのに転換率が低いなら、広告を増やす前に別の場所を確認する必要があります。商品ページまで来た人が、購入に進んでいないからです。
先に「アクセス・転換率・客単価のどこで止まっているか」を切り分けると、次に打つ施策が変わります。
アクセスが足りないなら、広告を増やす判断は間違っていない
RPP広告は、検索結果などから商品ページへの入口を増やすための施策です。まだ十分に見られていない商品なら、広告で露出とアクセスを増やすことには意味があります。
ここを無視して「広告より商品ページが大事」と決めつけるのも違います。売上が伸びない原因がアクセス不足なら、先に解くべき問題は集客です。
ただし、アクセスがすでにある場合は話が変わります。
100人来て1人しか買わない状態のまま200人を連れてきても、ページ側で起きていることは変わりません。広告によって売上件数は増える可能性がありますが、同時に広告費も増えます。
この状態で見るべきなのは、「もっと人を連れてくる方法」より先に、来た人がなぜ購入まで進んでいないのかです。
アクセスがあるのに売れないなら、「施策不足」ではなく購入判断を見る
転換率が低いと、価格、レビュー数、ポイント倍率、クーポンなど、目に見える条件を一つずつ変えたくなります。
もちろん、それらが原因のこともあります。ただ、条件を変えても転換率が動かないなら、もう一段手前を確認します。
比較しながら来た人が、「何を比べればよいか」「その違いが自分にどう関係するか」「なぜこの商品を選ぶのか」まで分かる必要があります。
楽天では、検索結果やランキング、関連商品などから複数の商品を行き来しながら比較できます。そのため、商品ページに情報が揃っていても、読んだ人の判断が進むとは限りません。
スペックは書いてある。特徴も並んでいる。レビューもある。それでも「結局、他の商品と何が違うのか」「自分ならどれを選べばいいのか」が残れば、もう一度価格やレビューへ戻って比較されます。
ここで不足しているのは、説明の量とは限りません。購入判断を進めるための情報の役割と順番です。
商品ページで確認するのは「情報があるか」ではなく「比較の途中で迷わないか」
アクセスがあるのに転換率が低い商品では、私は次の順番で確認します。
- 検索結果やサムネイルで期待した内容と、商品ページの最初の説明がつながっているか
- 買い手が比較するときの基準が分かり、その基準で商品の違いを判断できるか
- 機能や仕様が「だから使うと何が変わるのか」までつながっているか
- 選ぶ理由を支えるレビュー・実績・写真・仕様などの証拠が、必要な場所にあるか
たとえば、機能を10個追加しても、買い手が「だから自分に何が良いのか」を判断できなければ、比較材料が10個増えただけです。
反対に、何を基準に選べばよいかが先に分かれば、その後の機能・仕様・レビューは同じ判断を確かめる材料として読めるようになります。
何を見ればよいか分からない状態から、比べるポイントが分かり、違いが自分にどう関係するか分かり、その理由を証拠で確かめられる流れへ変えます。
クーポンや値下げで売れるなら、「価格が原因」とは限らない
スーパーSALEやお買い物マラソン、クーポン配布時だけ転換率が上がる商品もあります。
この場合、値引きが購入の最後の一押しになっている可能性はあります。ただし、「値下げすると売れた」という結果だけで、通常時に売れない原因まで価格だと決めることはできません。
通常時のページで商品の違いや選ぶ理由が十分に伝わっていないと、買い手に残る分かりやすい比較軸が価格になりやすいからです。
その状態では、値下げするたびに一時的には選ばれやすくなっても、通常価格へ戻したときに再び比較へ戻ります。
見るべきなのは「もっと安くすれば売れるか」だけではなく、通常価格でも、その価格を払ってこの商品を選ぶ判断材料が揃っているかです。
広告を増やす前に、売上が止まっている場所を特定する
楽天の売上が伸びないとき、広告、クーポン、価格、商品ページのどれか一つが常に正解ということはありません。
まずアクセス数・転換率・客単価に分ける。アクセス不足なら集客を見る。アクセスがあるのに転換率が低いなら、流入の質と商品ページの両方を見る。
そのうえで商品ページを見るときは、「画像を増やす」「説明文を足す」から始めません。どこで価格やレビューへ戻っているのか、どこで違いが分からなくなっているのかを先に確認します。
施策を増やす前に原因を切り分ければ、広告で解く問題をページ制作で解こうとしたり、ページで解く問題を広告費で押し切ったりすることを避けられます。
まとめ|「何を増やすか」の前に「どこで止まっているか」を見る
楽天の売上が伸びないときは、最初に「何を増やすか」を決めません。アクセス数・転換率・客単価に分けて、どこが弱いかを先に見ます。
アクセス不足なら集客を増やす。アクセスがあるのに転換率が低いなら、商品ページで何を比べればよいか分からず、価格やレビューへ戻っていないかを確認する。
この切り分けができれば、広告で解く問題と、商品ページで解く問題を混同しにくくなります。