真似た。でも動かない
楽天ランキング上位のページを開く。
1枚目のキャッチコピー、2枚目以降の画像の順番、レビューの見せ方、Q&Aの位置。
スクショを取り、要素を書き出し、自店の商品ページに取り入れる。
売れている店にあるものは、一通り揃えた。
それでも、転換率は動かない。
次に考えるのは、「まだ分析が足りないのか」ということです。
ただ、売れ筋ページから見えるのは、他店の結果です。自店の商品ページで読者がどこで止まっているかは、別で見る必要があります。
楽天の商品ページ改善では、売れ筋ページを分析し、上位店の要素を参考にする方法が語られる場面があります。
これは必要な場合があります。
ただ、他店にある要素を自店に入れても、読者が同じように購入へ進むとは限りません。
その店には、その店の価格、レビュー数、認知、リピート客、購入前の期待があります。
見た目の要素だけを移しても、その前提までは移りません。
RMSは変わらない
数週間かけて分析した。
売れ筋ページの流れを参考にし、同じような順番で画像を作った。
実績バッジも入れた。レビューも見せた。比較表も足した。
公開した翌朝、RMSを見る。
アクセスは来ている。
けれど、転換率のグラフは以前とほとんど変わっていません。
売れ筋ページにある要素は、その店で売れている結果として存在しています。
レビュー数、ブランド認知、価格、リピート客、広告露出。
その前提があるから、同じ画像の順番や同じバッジが働いている場合があります。
後発の店舗が同じ形だけを使うと、読者からは「似たようなページ」として見られやすくなります。
売れている店の型は、その店で効いている理由を持っています。
ただ、その理由は、外から見える要素だけでは分かりません。
全部入れても止まる
お客様の声を追加する。
Q&Aを増やす。
実績バッジを足す。
競合にある要素は、できるだけ入れる。
ページは長くなる。
スマートフォンで見ると、買い物かごボタンに届く前に離脱している読者が増えている。
情報を足すことは、伝えられる情報量を増やす作業です。
ただ、読者が読む時間には限りがあります。
読者はスクロールしながら、「これは自分に関係あるか」「この商品でよさそうか」を見ています。
その流れがないまま要素だけが増えると、ページは「確認することが多いページ」になります。
全部入りにしたことで、かえって一番届けるべき理由が埋もれることがあります。
今の見せ方を取り入れることは必要な場合があります。ただ、同じ見せ方を導入する店舗が増えると、読者は似たパターンを複数のページで見ることになります。見慣れた型になった時点で、差はまた価格、ポイント、レビュー数に戻りやすくなります。
ツールを増やしても残る
分析ツールを導入する。
売れ筋キーワードを見る。
競合の価格、ページ要素、キャンペーンを確認する。
情報は増える。
それでも、転換率は変わらない。
ツールが見せてくれるのは、他店で起きた結果です。
どのキーワードを使っているか。
どの要素を置いているか。
どの価格で販売しているか。
これらは参考になります。
ただ、自店の商品ページで、今の読者が何を受け取れば読み進めるかは、別で見る必要があります。
ツールの精度を上げても、自店ページで止まっている場所が見えないままなら、転換率は動きにくくなります。
真似返される
売れ筋の型を真似て、一時的に転換率が動く。
その数か月後、競合も同じ型を使い始める。
さらに価格を少し下げている。
また転換率が戻る。
そして、別の売れ筋を探す。
この繰り返しでは、自店の独自性が薄くなりやすくなります。
競合を研究するほど、自店らしさが消えていく。
ページが競合の集合体のようになると、読者にとっては「どこかで見たページ」になります。
その状態では、最後に残る差が価格とポイントになりやすくなります。
以下の状態が続いているなら、売れ筋分析の精度を上げる前に確認すべき場所があります。
- 売れ筋を徹底分析して同じ要素を揃えたが、転換率が変わらない
- 競合を研究するほど自社の独自性が消え、最後は価格やポイントでしか戦えなくなっている
- 全部入りにしたページが長くなりすぎて、どこを削ればいいか判断できなくなっている
- 売れ筋の型を導入して一時的に改善したが、競合に真似返されてまた同じ状態に戻っている
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まず、今を見る
売れ筋ページを分析すること、競合の要素を見ること、ツールで市場を見ること。どれも必要な場面があります。
ただ、それでも転換率が動かないなら、売れ筋を見る前に確認すべき場所があります。
現在の商品ページで、読者がどこで止まっているか。
そこが見えれば、何を真似るべきか、何を捨てるべきか、自店の商品ページ前半で何を届けるべきかを判断しやすくなります。