次にどこを直すのか
「まず一番見られる場所だから」と考え、ファーストビューから変える。プロに依頼して、見た目が整った画像が入る。
管理画面を見る。転換率は変わっていない。
次に、ボタンの色を変える。緑から赤へ。文言も少し強くする。ヒートマップで青くなっていた段落を削る。
それでも数字は動かない。変えるたびに確認する。変わらない。最後に残るのは、「次にどこを直せばいいのか」という迷いです。
見るべきなのは、次に直す場所ではなく、どこで買う理由が届いていないかです。
ECでは、ファーストビュー、ヒートマップ、A/Bテストが改善策として語られてきました。どれも必要な場面があります。
ただ、直す場所を変えることと、読者が止まっている場所を見ることは別です。そこが見えないまま部分を変えても、同じ場所で止まることがあります。
直す場所を決めても、動かない
「ファーストビュー、レビュー、FAQ、CTA。どこから直すべきか」。この迷いは自然です。
限られた予算と時間の中で、最も効く場所から手をつけたい。だから優先順位を決めたくなります。
ファーストビューが悪いなら、そこを変える意味があります。ボタンで止まっているなら、ボタンを変える意味があります。
でも、読者がその前で買う理由を受け取れていないなら、どこから直しても同じ場所で止まります。問題は優先順位ではなく、読者がどこで止まっているかです。
見た目を整えること、離脱箇所を見ること、A/Bテストを行うことは必要です。ただ、それぞれは「部分」を見る方法です。ページを開いた読者がどこで買う理由を受け取れなくなっているかは、別で見る必要があります。
青い場所を削っても、止まる
ヒートマップを見ると、赤い場所と青い場所が分かります。赤い場所は読まれている。青い場所は通過されている。
すると、青い場所を削る判断が出ます。読まれていないなら不要ではないか。そこを削ればスムーズになるのではないか。
ヒートマップは、どこで止まったかを見せます。でも、なぜ止まったかまでは分かりません。
その手前で買う理由が届いていなければ、青い場所を削っても別の場所で止まります。離脱箇所を変えることと、離脱の理由を変えることは別です。
ただ、見てもらうことと、買う理由が届くことは別です。見た瞬間に止まっているのか、読み進めた先で止まっているのか。ここを分けて見る必要があります。
足すほど、分からなくなる
競合ページを見る。お客様の声がある。FAQがある。権威性のバナーがある。比較表もある。
足りないものを足す。ページは長くなる。見た目は充実する。
競合にあるから足す。レビューを足す。FAQを足す。権威バナーを足す。そのたびにページは長くなります。
でも、読者には「結局、何が違うのか」が見えにくくなることがあります。買う理由が届く前に情報が増えると、読む負担だけが増えます。
直しても動かない3つの状態
リストだけが増える
デザイン、コピー、レビュー収集、SEO、写真撮影。やるべき改善リストが積み上がります。
予算も時間も足りない。だから、手軽に変えられるボタンの色や見出しの微修正から手をつける。
それでも転換率は動かない。リストは減らず、次に直す場所だけが増えていきます。
見積もりで止まる
相談すると、「全体をフルリニューアルしましょう」という提案が返ってくる。数十万円の見積もりが出る。
投資回収の確信が持てないため発注できない。部分の改善を続ける。しかし数字は変わらない。
止まっているのは、金額だけの問題ではありません。その費用で読者が止まっている場所が変わるのかが見えないままだからです。
言うことが違う
「まず写真を綺麗に」「レビューを増やせ」「ファーストビューのキャッチを変えろ」。相談する相手によって言うことが変わります。
それぞれの意見には理由があります。デザインの人は見た目を見ます。広告の人は流入を見ます。SEOの人は検索を見ます。
ただ、ページ内で読者がどこで買う理由を受け取れなくなっているかは、別で見る必要があります。
以下の状態が続いているなら、直す順番を決める前に確認すべき場所があります。
- ファーストビューを変えた、ボタンを変えた、離脱箇所を削った、それでも転換率がピクリとも動かない
- A/Bテストを繰り返しているが、転換率が誤差の範囲内でしか変わらない
- 競合を見て要素を足し続けているうちに、ページ全体として「何が違うのか」が分からなくなった
- コンサルによって言うことが違い、何を先に改善するかの判断材料が持てないまま時間が過ぎている
どこで買う理由が届いていないかを確認します。
URLを送るだけで、2営業日以内に診断レポートをお送りします。
まとめ
ECでは、ファーストビュー、ヒートマップ、A/Bテスト、競合ページの要素追加が改善策として語られてきました。どれも必要な場面があります。
ただ、直す順番を変えても、読者が止まっている場所が変わらなければ、転換率は動きにくいままです。
直す場所を決める前に、ページ内で読者がどこで止まっているかを見る。そこが見えると、次に何を変えるべきかが変わります。