広告は回した
RMSを開く。RPP広告は動いている。アクセス数も出ている。
それでも、転換率は0.8%のまま。レビュー件数はゼロ。広告費だけが毎日減っていく。
この数字を見ると、「レビューがないから仕方ない」「今は露出を増やして実績を作る時期だ」と考えやすくなります。
その判断が間違いとは限りません。新商品は、レビューも実績も少ない状態から始まるからです。
商品ページに来た読者が、レビューがなくても試してみようと思える理由を受け取れているかです。
楽天の読者は、検索結果で複数の商品を見比べています。
その状態で商品ページを開いたとき、ページがレビュー数、価格、実績だけで比べられる内容になっていると、新商品は不利になります。
レビューがない状態でも選ばれるには、レビュー数や価格とは別の選ぶ理由が、商品ページ前半で届いている必要があります。
アクセスだけでは動かない
新商品が売れないとき、最初に向かいやすい施策はRPP広告の増額です。
アクセスが増えれば、一定数は購入に進むはずだと考える。
楽天では、新商品の立ち上げ時に広告露出やレビュー獲得が提案される場面があります。これは必要な場合があります。
RPP広告が増やすのはアクセスです。
ただ、商品ページで選ぶ理由が届いていないままでは、アクセスを増やしても転換率は動きにくくなります。
転換率が0.8%のページに広告費を2倍入れても、転換率そのものは変わりません。増えるのは、購入に進まないアクセスと広告費です。
アクセスを増やす施策と、商品ページで選ぶ理由を届けることは、見ている場所が違います。広告を増やす前に、今あるアクセスが購入に進む状態になっているかを見る必要があります。
レビューなしで止まる
楽天の検索結果では、レビュー0件の新商品と、レビュー数百件の競合商品が同じ画面に並びます。
並んだ瞬間、数字の差は見えます。その状態で売れなければ、「レビューがないから負けた」と考えるのは自然です。
ただ、レビューがないことだけが理由とは限りません。
楽天は比較される場所です。読者は「どれにしようか」と迷いながら、複数のページを往復しています。
その状態で、商品ページが競合と同じようなスペック、成分、実績の説明だけを並べていると、読者はレビュー数と価格で判断しやすくなります。
その見方で比べられる限り、新商品は不利になります。
レビューを集めることは必要な場合があります。ただ、レビューが増える前に商品ページで選ぶ理由が届いていなければ、レビューが貯まるまで広告費や値引きが必要になりやすくなります。
値引きでも戻る
転換率が上がらないとき、次に取りやすい施策が値引きやポイント変倍です。
大幅な値引きで「お得感」を出す。初回購入者を作り、レビューの起点にする。
短期的に注文が入ることはあります。ただ、商品ページの中身は変わっていません。
値引きで購入が起きるのは、価格で選ばれた結果です。
商品ページの流れが変わっていなければ、値引きをやめた段階で転換率は戻りやすくなります。
価格目当てで来た人は、価格が戻ったタイミングで離れます。レビューは少し増えても、利益が残る状態にはなりにくくなります。
止まる3つの型
レビュー数と価格だけで比べられている
最も多いのは、競合商品と同じ見方の上で並んでいる状態です。
「〇〇mg配合」「国産原料使用」「無添加」「〇〇特許取得」。これらの情報は必要な場面があります。
ただ、それだけでは読者がすでに持っている比較項目の上に乗るだけです。その見方で比べられる限り、レビュー数や価格での判断に戻ります。
品質への自信が、選ぶ理由になっていない
事業者が「この商品には品質的な自信がある」と感じているとき、その自信は成分、製法、原料、認証の説明として出やすくなります。
ただ、読者から見ると、それは「な情報が並んでいる」という印象で止まることがあります。
品質の説明が正確でも、読者が「だから自分にはこれが合いそうだ」と受け取れていなければ、選ぶ理由にはなりません。
レビューなしで試す理由が空白になっている
楽天の読者は比較しながら商品を選んでいます。
その状態でページに来たとき、「なぜレビューのある既存商品ではなく、この新商品を試すのか」が見えないことがあります。
この空白が残っていると、読者は判断を保留します。保留された判断は、多くの場合、実績のある競合商品への戻りで終わります。
選ばれる新商品、流れる新商品
選ばれにくい新商品ページに共通しているのは、「伝えるべき情報を揃えた」という発想で作られていることです。
スペック、成分、製法、認証。情報は揃っていても、読者が「試してみよう」と思う順番で届いていなければ、購入には進みにくくなります。
立ち上げ期から購入に進む新商品ページは、読者が商品を選ぶ理由を、ページの前半で渡しています。
その理由は、レビュー数や価格という既存の比較項目とは別の見方で示されています。競合と同じ見方に乗らない理由が先に届いているとき、読者はその理由で選ぶことができます。
レビューがない状態でも、なぜこの商品を試すのかが商品ページ前半で届いているかです。
以下の状態が続いているなら、広告や値引きの前に確認すべき場所があります。
- RPP広告でアクセスは来ているのに、転換率が1%を切ったまま動かない
- 値引きやポイント変倍をやめると、転換率がもとに戻る
- 商品の品質には自信があるのに、なぜ売れないか説明できない
- 「レビューが貯まれば改善する」という判断のまま、広告費だけが積み上がっている
URLを送るだけで、商品ページ前半のどこで止まっているかを2営業日以内に診断レポートで整理します。
まず、前半を見る
楽天では、新商品の立ち上げ時に広告露出、レビュー獲得、値引き施策が使われる場面があります。これは必要な場合があります。
ただ、レビューや実績が少ない新商品ほど、商品ページ前半で選ぶ理由が届いているかを見る必要があります。
レビューがなくても試してみようと思える理由が届いているか。そこが見えれば、広告を増やすべきか、値引きをするべきか、商品ページを直すべきかも判断しやすくなります。