少ない競合に抜かれた
ランキングの画面を開く。見慣れた数字の横に、見慣れない店舗名が入っている。
クリックすると、発売から数ヶ月の新商品だった。レビューは47件。自社は数千件。評価も高い。価格も自社の方が安い。
それでも、競合が上位にいる。
まず、検索表示や外部要因を疑うのは自然です。ただ、同時に商品ページ側も見る必要があります。
レビューは「過去に選んだ人がいる」ことを示します。ただ、「今の自分がなぜこれを選ぶのか」は、商品ページ前半で受け取る必要があります。
レビューは、すでに商品が気になっている読者には安心材料になります。
しかし、まだ自分に必要だと思えていない読者にとっては、レビュー数が多いことだけでは購入理由になりにくい。ここを見落とすと、レビュー施策を強めても売上が伸びにくくなります。
数だけでは戻らない
転換率が下がると、「レビュー数がまだ足りないのでは」と考えやすくなります。
インフルエンサーへ依頼する。購入後のおまけを付ける。モニター募集を増やす。レビュー数を増やすための費用が積み上がる。
それでも転換率がほとんど変わらないことがあります。
レビュー数が多いことは、「多くの人が選んだ商品」であることを示します。
ただ、ページに来た読者が最初に見ているのは「自分はこれを選ぶべきか」です。多くの人が選んだという事実は、その答えの一部にはなりますが、それだけでは足りません。
楽天では、レビューを増やす施策が提案される場面があります。これは必要な場合があります。ただ、レビュー数が増えることと、商品ページで選ぶ理由が届くことは別です。
大きく見せても届かない
「累計〇〇件突破」「総合評価4.5以上」というバナーをファーストビューに大きく配置する。
信頼感が増え、転換率も上がるはずだと考える。
しかし、直帰率が上がったり、転換率がほとんど動かなかったりすることがあります。
読者がページを開いたとき、最初に確認しているのは「これは自分に関係があるか」です。
そこでレビュー実績だけを見せても、「人気商品らしい」とは受け取れます。ただ、自分が今買う理由には変わりにくい。
レビュー実績は、選ぶ理由を補強します。選ぶ理由そのものを最初に作るものではありません。
集めても薄くなる
転換率が改善しない状態でレビューを増やし続けると、費用が積み上がります。
インフルエンサー費用、おまけの付与コスト、ポイント還元、モニター募集。レビュー数は増えても、利益は削られる。
さらに、集まるレビューの内容が「安かったから」「おまけが良かった」「いつも買っています」に寄ることがあります。
キャンペーンで集めたレビューは、キャンペーンに反応した購入者のコメントです。
それ自体が悪いわけではありません。ただ、読者が知りたいのは「自分にとって選ぶ理由になるか」です。薄いコメントが増えるほど、新規読者が参考にしにくくなることがあります。
レビューを増やす前に、レビューされる商品価値がページ内で伝わっているかを見る必要があります。
止まる3つの型
ページが数年間、見直されていない
レビュー数が多く売れていた時期に作ったページを、そのまま運用していることがあります。
当時の読者と現在の読者では、商品選びの見方が変わっています。情報量が増えた今は、「多くの人が買った」という実績だけで選ばれにくくなっています。
レビューは積み上がっていても、商品ページの前半で届いている内容が数年前のままなら、読者とのズレが転換率の低下として出やすくなります。
新規購入者が減っている
売上はある程度残っているのに、転換率が下がっている。こうしたとき、新規購入者が減り、リピーターやセール目当ての購入に寄っている場合があります。
リピーターは、すでに商品を知っています。ページを詳しく読まずに購入することもあります。
一方で、新規読者はページを見て「自分に必要か」を判断します。新規に選ばれていないなら、ページ前半で選ぶ理由が届いているかを見る必要があります。
レビューが先に来ている
レビューとランキング実績がページ前半を占めていると、読者は「人気の商品だ」と受け取ります。
ただ、「なぜ自分に必要なのか」はまだ分かりません。
レビューが有効に働くのは、読者が先に選ぶ理由を受け取った後です。その前にレビューを大きく見せても、「人気商品らしい」という印象で止まりやすくなります。
効くページ、止まるページ
レビューが多くても転換率が低いページは、実績の提示がページ前半を占めています。
読者は「多くの人が選んだ商品だ」と受け取ります。ただ、「自分にはこれが合いそうだ」という理由は受け取れていません。その状態では、レビューは最後の後押しになりにくくなります。
レビュー数が少なくても転換率が高いページは、前半で読者が自分に必要だと思える理由を受け取れています。その後にレビューが届くから、「選んでもよさそうだ」という安心材料になります。
今の読者が選ぶ理由は、商品ページ前半で届ける必要があります。
以下の状態が続いているなら、レビュー施策の前に確認すべき場所があります。
- レビューが増え続けているのに、転換率が右肩下がりになっている
- レビュー数の少ない競合商品が、ランキングで自社を追い越してきている
- 最近のレビューが「安かったから」「いつも買っています」というコメントに寄っている
- 商品ページを数年間、大きく見直していない
URLを送るだけで、商品ページ前半のどこで選ぶ理由が届いていないかを2営業日以内に診断レポートで整理します。
まず、前半を見る
楽天では、レビューを増やす施策が提案される場面があります。これは必要な場合があります。
ただ、レビュー数が増えることと、商品ページで選ぶ理由が届くことは別です。
レビュー施策に投資する前に、読者がレビューを見る前の段階で「自分にはこれが合いそうだ」と思えているかを見る。そこが見えれば、レビュー施策を強めるべきか、商品ページを直すべきかも判断しやすくなります。