上げた。戻らなかった。

以前はポイント変倍をかけると転換率が上がっていた。今回かけた。転換率の伸びが以前より小さくなっていた。

「もっと倍率を上げれば戻るはずだ」と考えた。担当ECCからも同じ提案が来た。ただ、これ以上上げると利益が残らない。

イベントが終わった。転換率がぱったり落ちた。アクセスも激減した。また次のイベントまで待つしかない状態になった。

ポイント変倍をかけても転換率が以前ほど戻らないとき、倍率の設定だけが問題とは限りません。
ページで来た人がポイント以外でこの商品を選ぶ理由を受け取れていないため、倍率に頼る状態が続きやすくなります。

楽天の現場では長年、「イベント時にポイント変倍をかけて転換率を上げることが売上を作る正しい手順だ」という流れで語られてきました。楽天のECCも、コンサルも、その方向で提案してきました。

だから、ポイント変倍から手をつけるのは自然です。ただ、そのまま進めると、ページで転換率が止まっている場所は見えないまま残ります。

イベントが終わるとぱったり止まる

お買い物マラソンやスーパーSALE期間中は転換率が動く。イベントが終わると戻る。普段は売れない状態が続く。

この状態が繰り返されているなら、ポイントを理由に来た人が購入している状態です。イベントが終わるとポイントを理由にする人も来なくなり、転換率は通常水準に戻る。

ポイント変倍で変わること・変わらないこと
変倍で変わること
ポイントを理由に検討していた人が動く。イベント期間中の転換率が上がる。売上件数が増える
変倍でも変わらないこと
ページで来た人が「ポイント以外でこの商品を選ぶ理由」を受け取れているかどうか。この場所が変わらなければ、イベントが終わると転換率は元に戻る

ポイント変倍は転換率を動かす施策として機能します。ただ、イベント以外でも転換率が維持されるかどうかは、ページで来た人がポイント以外の理由でこの商品を選べているかで決まります。

倍率を上げるほど利益が削れる

競合がポイント倍率を上げた。対抗して自社も上げた。転換率は少し戻った。利益は削れた。次のイベントでも競合がさらに上げてきた。

「これ以上上げると赤字になる」という水準にまで来ている。担当者からは「他店はもっとつけている」と言われる。しかし踏み切れない。

倍率競争の中で起きること
倍率を上げると変わること
ポイントを比較している人に対して有利になる。転換率が一時的に動く。競合との差が縮まる
倍率競争では変わらないこと
ページで来た人が「ポイント以外でこの商品を選ぶ理由」を受け取れているかどうか。倍率競争が続くほど、その場所を見る余裕がなくなっていく
サンキュークーポンとリピート促進について。
購入後にサンキュークーポンを送ることは、リピート購入を促す施策として有効です。ただ、ポイントを理由に買った人が次のポイントを目当てに戻ってくる状態が続くなら、ポイント以外の理由で選ばれていない場所は変わっていません。リピート施策を変える前に、今のページで転換率が止まっている場所を見ることが先になります。

ポイントで選ばれている間は変わらない

楽天の検索結果では、同じカテゴリの商品が価格やポイント倍率で並んで表示される。来た人はどの商品がお得かを比べながら複数のページを見ている。

その状態の人に「ポイント以外でこの商品でよさそうだ」と感じてもらうには、ポイント倍率だけを争っていても積み上がりにくい。ポイント以外の理由が届いていると、イベント以外の期間でも転換率が維持されやすくなります。

ただし、自社ページのどこで転換率が止まっているかは、商品によって異なります。記事だけでは判断できません。

以下の状態が続いているなら、次の変倍施策の前に今のページを見る必要があります。

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ポイント倍率を上げても転換率が戻らないなら、ページで転換率が止まっている場所が残っている可能性があります。
どこで止まっているかが分かれば、ポイント施策をどう変えるかの根拠も変わります。
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次の変倍前に

楽天の現場では長年、「イベント時にポイント変倍をかけて転換率を動かすことが売上を作る正しい手順だ」という流れで語られてきました。楽天のECCも、コンサルも、イベント運用のノウハウも、その方向で説明してきました。

だから、倍率を上げることが先決だと考えるのは自然です。ただ、そのまま続けると、ページで来た人がポイント以外の理由でこの商品を選べる状態は作られないまま残ります。

倍率を上げなくても転換率が維持されるかどうかは、倍率の数字ではなく、ページで来た人が「この商品を選ぶ理由」を受け取れているかどうかで変わります。ただし、自社ページのどこで転換率が止まっているかは、記事だけでは判断できません。