クリックは増えた
楽天のRMSを開く。アクセス数は先月より増えている。サムネを変えた効果は出ている。
ところが、転換率を見ると先月より下がっている。アクセスは増えたのに、売上はほとんど変わらない。広告費や制作費を考えると、利益は増えていない。
このとき、「サムネは良くなったはずなのに、なぜ買われないのか」という違和感が残ります。
クリック数が増えても、クリック後の商品ページで「この商品を選ぶ理由」が届かなければ、転換率は上がりにくくなります。
サムネ改善では、クリック率を上げる考え方がよく使われます。これは入口を増やすうえで必要な場面があります。
ただ、クリック後に選ぶ理由が届いていなければ、転換率や利益にはつながりにくくなります。まずサムネから手をつける順番は自然です。ただし、見るべきなのはクリック率だけではありません。
開いた後に止まる
サムネの役割を「とにかく目立たせること」と考えると、派手な枠線、大きな文字、送料無料、ポイント倍率、ランキング表示を入れたくなります。
実際、目立つサムネはクリックされやすくなります。
ただ、そのサムネで期待したことと、商品ページを開いた後に受け取る内容がズレていると、読者はすぐに比較へ戻ります。
楽天の検索結果で読者はサムネを見て、「このページには何がありそうか」を瞬間的に判断します。
サムネで価格やポイントを前面に出せば、その期待でクリックされます。ところが商品ページで届く内容が、商品の説明やスペック中心になると、読者の中でズレが生まれます。
クリックが増えた後に残るのは、購入に進まない読者が増えた状態です。
つながりが切れる
デザイナーに依頼して、サムネをきれいに作り直す。商品写真は明るくなり、文字も読みやすくなり、見た目の完成度は上がる。
それでも転換率が変わらないことがあります。
楽天の検索結果では、サムネが横並びで比較されます。そこで必要なのは、見た目の整いだけではありません。
「このページを開くと、自分に関係ある答えがありそうだ」と思えることです。そして、開いた後の商品ページで、その期待の続きが受け取れることです。
サムネと商品ページのつながりが切れていると、デザインが整っていても転換率は動きにくくなります。
楽天の検索結果で表示されるサムネは小さく見えます。そこに商品の特徴を詰め込むと、文字が読みにくくなります。何を伝えるかではなく、小さい画面で何が読まれるかを先に見る必要があります。
目立つだけでは届かない
A/Bテストで複数のサムネを比較する。クリック率が高い方を採用する。
この確認は必要な場面があります。入口として、どのサムネが反応されやすいかを見ることには意味があります。
ただ、クリック率が高いサムネが、必ず転換率も上げるとは限りません。
A/Bテストでクリック率を見ると、入口として反応の良いサムネは分かります。
ただ、そのサムネで来た読者が購入に進むかどうかは、商品ページ側とのつながりを見る必要があります。
クリック率だけで判断すると、目立つけれど買われないサムネを選んでしまうことがあります。
止まる3つの型
サムネと商品ページを別々に直している
サムネはサムネとして改善する。商品ページは商品ページとして改善する。
どちらも必要な場面があります。ただ、読者は検索結果のサムネを見て、そのまま商品ページへ進みます。二つが別々に作られていると、クリック後に期待が切れやすくなります。
商品写真と価格だけで並んでいる
検索結果で競合と並んだとき、自社も競合も「商品写真と価格」だけに見える。
この状態では、価格やレビューで比較されやすくなります。価格以外に選ぶ理由がサムネで伝わっていなければ、安い店舗やレビューの多い店舗へ流れやすくなります。
サムネだけを変え続けている
商品ページ全体を作り直すのは費用も時間もかかる。だから、まずはサムネだけを変える。
この判断は自然です。ただ、サムネと商品ページのつながりが見えていないままでは、サムネを変えるたびにクリック率だけが上下し、転換率は動きにくくなります。
以下の状態が続いているなら、サムネのデザインより先に確認すべき場所があります。
- サムネを変えてクリック数は増えたが、転換率が下がった
- サムネのA/Bテストでクリック率は改善されたが、転換率がほぼ変わらない
- 検索結果で競合と並んだとき、自社サムネが商品写真と価格だけに見えている
- 文字を多くすべきか、シンプルにすべきかで意見が割れている
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まず、続きを見る
まずサムネから手をつける。この順番は自然です。検索結果で開かれなければ、商品ページは読まれません。
ただ、サムネの目的をクリック率だけに置くと、クリックは増えても転換率や利益に届かないことがあります。
見るべきなのは、サムネで生まれた期待が、商品ページで続いているか。クリックした後に、価格やレビュー以外の選ぶ理由が届いているかです。