感情訴求を入れた。比較が止まらなかった。
「機能ではなく感情で訴える」という考え方は知っていた。ペルソナを作った。使った後の感情変化を丁寧に書いた。
直帰率を確認した。変わっていなかった。転換率も動かなかった。ページ滞在時間も改善しなかった。
「感情の伝え方が弱かったのか」と考えて、さらに表現を強めた。転換率は変わらなかった。
楽天から検索で来た人は、複数の商品を並べて価格やレビュー数で比較している状態にいます。その状態の人に感情を届けても、選ぶ理由として機能しにくいままです。
セールスライティングの世界では長年、「機能ではなくベネフィット、ベネフィットの中でも感情的なものが転換率を動かす」という流れで語られてきました。ページ制作会社も、コピーライティングの教科書も、その方向で説明してきました。
だから、感情的ベネフィットを入れるのは自然です。ただ、そのまま続けると、転換率が止まっている場所は見えないまま残ります。
日常生活の写真を入れた。素通りされた。
「使っているシーンが見えれば感情が届く」と考えた。日常生活を模した写真を入れた。家族の笑顔、朝のルーティン、くつろいでいる場面。
ヒートマップで確認した。写真のところで止まっている人がほとんどいなかった。素通りされていた。
感情的なシーンの写真は、来た人がすでに「この商品でよさそうだ」と感じた後に機能しやすくなります。その前の段階で比較している状態の人には、感情的なシーンを見ても「自分に関係がある情報」として受け取られにくくなります。
楽天で来た人の多くは、比較のために複数のページを開いている状態にいます。その状態では、感情を届けようとしても、来た人がまだ「この商品でよさそうだ」という理由を受け取れていない段階にいることがあります。
比較している人に、感情は届かない
楽天で検索から来た人は、同じカテゴリの商品を複数並べて比べている。価格が1,000円違う。レビューがあの店は500件でこの店は100件。その数字を見ながらページを開いている。
その状態の人にとって、感情的なコピーや日常シーンの写真は「比較のための情報」として処理されません。「きれいなページだな」と思うことはあっても、「この商品を選ぼう」という理由にはなりにくい。
感情の強さを増すことは、来た人への訴求を高める作業として有効な場合があります。ただ、楽天から来た人が比較している状態にいる場合、感情を強めても選ぶ理由にならないことがあります。感情の表現を強める前に、今のページで転換率が止まっている場所を確認することが先になります。
感情より先に止まっている場所がある
転換率が感情訴求を変えても動かない場合、感情より前の場所で止まっています。
来た人が「この商品でよさそうだ」という理由を受け取れた後に、感情的なシーンが後押しとして機能します。その順番が整っていないまま感情を入れても、来た人は比較の状態のまま離脱しやすくなります。
ただ、感情的ベネフィットを入れても動かないとしても、止まっている場所は一つではありません。
最初の画像で比較対象に入れていないのか。感情シーンを見る前に、価格やレビューで比較に戻っているのか。写真は見られているのに、選ぶ理由としてつながっていないのか。感情訴求そのものが、来た人の状態と合っていないのか。
同じ「感情が届かない」状態でも、直す場所は商品によって変わります。
ただし、自社ページのどこで転換率が止まっているかは、商品によって異なります。記事だけでは判断できません。
以下の状態が続いているなら、次の感情訴求の変更の前に今のページを見る必要があります。
- ペルソナを設定して感情的ベネフィットを入れたが直帰率が改善しない
- 日常生活を模した写真を使ったがヒートマップでは素通りされていた
- 感情の表現を強めるほど転換率が動かない状態が続いている
- 「ベネフィットを語れ」という理論を実践したのに数字が動かない
どこで止まっているかが分かれば、感情訴求をどのタイミングで使うかが変わります。
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次の感情訴求の前に
セールスライティングの世界では長年、「機能ではなくベネフィット、特に感情的なベネフィットが購入につながる」という流れで語られてきました。ページ制作会社も、コピーライティングの教科書も、その方向で説明してきました。
だから、感情的ベネフィットを入れるのは自然です。ただ、楽天から比較しながら来た人には、感情より先に「この商品でよさそうだ」という理由が届いていないと、感情訴求は機能しにくいままです。
転換率が動くかどうかは、感情訴求の強さだけでは決まりません。来た人が感情を受け取れる状態になっているかどうかで変わります。ただし、自社ページのどこで転換率が止まっているかは、記事だけでは判断できません。