画像は変えた
カメラマンに撮り直してもらった。背景も整えた。商品がきれいに見えるようになった。デザイナーに依頼して、サムネイル全体も作り直した。
翌朝、RMSを開く。転換率は、前とほとんど変わっていない。
もう少し時間がかかるのかもしれない。そう思って一週間待つ。数字は動かない。
きれいな写真になっても、サムネイル全体で「今この商品を選ぶ理由」が届いていなければ、転換率は動きにくくなります。
写真やデザインを整えることは必要な場面があります。暗い写真、読みにくい文字、古い印象の画像では、商品を見る前に離脱されることがあります。
ただ、写真の品質が上がっただけでは、買う理由までは届きません。次に見るべきなのは、サムネイル全体で何をどの順番で受け取っているかです。
品質だけでは動かない
転換率が動かないとき、最初に疑われやすいのは画像の品質です。写真が古い。デザインが弱い。文字が目立たない。競合の方がプロっぽく見える。
その判断は自然です。見た目は分かりやすく、修正もしやすいからです。
きれいな写真は信頼感を支えます。
ただ、それだけでは「なぜこの商品を選ぶのか」は伝わりません。カメラマンやデザイン会社が悪いという話ではなく、写真を整える役割と、選ぶ理由を届ける役割が別だということです。
ただ、写真がきれいになったことと、サムネイルで選ぶ理由が届いたことは別です。画像を差し替える前に、サムネイル全体で何が届いているかを見る必要があります。
真似ても届かない
画像を変えても動かないと、次に競合ページを見ます。売れている店舗のサムネイルを並べる。文字の位置、ランキングバッジ、送料無料表示、レビュー訴求を真似る。
それでも転換率が動かないことがあります。
売れているページを参考にすることは必要です。見やすい配置や伝わりやすい見せ方は学べます。
ただ、表面の見た目だけを真似ても、読者が受け取る選ぶ理由までは移りません。自社商品のページで、何を見て選べばいいかを渡す必要があります。
1枚目だけでは変わらない
1枚目のキャッチコピーを変える。色を変える。文字を大きくする。A/Bテストでクリック率を比較する。
クリック率が少し動くことはあります。1枚目は入口なので、改善する意味があります。
ただ、1枚目で開かれても、2枚目以降で買う理由が届いていなければ、カゴには入りにくくなります。
A/Bテストは不要ではありません。ただ、1枚目だけの改善では、商品ページ全体で何が届いているかは変わりません。
クリック率だけを見ていると、2枚目以降で止まっている場所を見落としやすくなります。
選ぶ理由が積み上がらない
商品の見た目だけを届けている
サムネイル全体が、商品の写真と機能説明を見せる場所になっているページがあります。外観、カラー、成分表、認証バッジ、サイズ、使い方。
情報は揃っています。ただ、情報が揃っていることと、選ぶ理由が積み上がっていることは別です。
1枚目に詰め込みすぎている
楽天のサムネイルは複数枚使えます。それでも、1枚目が勝負だと考えて、商品名、キャッチコピー、ランキング、価格、送料無料を詰め込むことがあります。
その結果、2枚目以降が補足説明になり、読者の判断を前に進める役割を持てなくなります。
比較する基準を変えられていない
楽天の検索結果では、価格、レビュー数、ブランド認知で比べられやすくなります。
そのまま「安い」「レビュー多数」「老舗」を並べると、買い手が最初から持っている比較の中に戻ります。価格やレビューで勝てない場合、そこで止まりやすくなります。
サムネイル前半では、何を見て選べばいいかを渡す必要があります。
進む画像、止まる画像
転換率が動かないサムネイルは、商品の情報をきれいに見せています。情報は正確で、デザインも整っています。
ただ、買い手が「なぜ今この商品を選ぶのか」を受け取る順番がありません。
購入に進むサムネイルは、前半の数枚で「何を見て選べばいいか」を渡しています。競合と同じ比較基準の上に乗るのではなく、別の選び方を受け取れる状態が、商品ページの入口から始まっています。
読者が「今この商品を選ぶ理由」を、サムネイルの流れの中で受け取れているかどうかです。
以下の状態が続いているなら、画像を差し替える前に確認すべき場所があります。
- 画像を差し替えるたびに期待するが、転換率が小数点レベルで変わらない
- 1枚目のクリック率は悪くないのに、カゴに入らず離脱されている
- 競合のサムネイルを真似たが、数字が動かなかった
- 何を変えれば購入に進むのか、分からなくなっている
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まず、サムネを見る
楽天の商品ページでは、画像の品質改善や競合ページの研究、A/Bテストが検討されやすくなります。これは自然です。画像は見た目で分かりやすく、変更もしやすいからです。
ただ、転換率が動かない場合、画像の前に、サムネイル全体で選ぶ理由が届いているかを見る必要があります。
どの画像がきれいかではなく、どの順番で何を受け取っているか。そこが見えれば、次に差し替えるべき画像も判断しやすくなります。