入れた。離脱した。

カゴ追加率は悪くない。アクセスは来ている。でも、決済完了まで進まない人が多い。

管理画面を見た。カゴに入れた後の離脱率が高かった。送料無料ラインが届かず面倒になって閉じている人もいた。

「カゴに入れてくれているなら、あと少しだ」と考えた。しかし転換率は上がらなかった。

カゴ落ち対策のシステムが弱いわけでも、送料の設定が悪いわけでもありません。
楽天では、カゴに入れる行動が「今すぐ買う」ではなく「とりあえず保留する」という使われ方をしやすい環境にあります。カゴに入れた時点での「この商品でよさそうだ」という理由が弱いまま保留されています。

EC業界では長年、「カゴ落ちはカゴ画面以降の問題だ。リマインドやクーポンで背中を押せば転換率が上がる」という流れで語られてきました。カゴ落ち対策ツールも、コンサルも、その方向で説明してきました。

だから、まずカゴ落ち対策から手をつけるのは自然です。ただ、そのまま続けると、転換率が止まっている場所は見えないまま残ります。

ポイント日まで待っている間に消えた

楽天には「5と0のつく日」などポイント倍率が上がるタイミングがある。カゴに入れた人がそのタイミングまで待つことがある。

待っている間に他店でより安い商品を見つけた。または面倒になって閉じた。その日が来ても購入されなかった。

これはカゴ落ち対策ツールの問題ではなく、楽天の情報環境として自然に起きることです。「ポイント日まで待つ」という行動自体が、カゴに入れた時点での「今すぐ買いたい」という気持ちが強くなかったことを示しています。

カゴに入れる行動の意味
カゴに入れる行動が示すこと
「この商品に関心がある」という状態。ただし「今すぐ買う」という決断とは別。楽天ではブックマーク代わりに使われることが多い
カゴに入れた後の離脱が示すこと
ページを読んだ時点で「この商品でよさそうだ」という理由が届いていなかった可能性が高い。待機期間中に他の選択肢に流れやすくなっている

カゴに入れてから離脱するまでの時間が長いほど、他店への乗り換えや気持ちの冷めが起きやすくなります。その状態は、カゴ画面の後ではなくページを読んでいる段階で始まっています。

リマインドメールは読まれていない

カゴ落ち対策として、自動配信のリマインドメールを設定した。送った。反応がなかった。

カゴに入れた直後は関心があっても、数時間後・数日後にメールが届く頃には気持ちが冷めていることがあります。その状態でメールが届いても、読まれないまま削除されやすくなります。

リマインドメールで変わること・変わらないこと
リマインドで変わること
カゴに入れたことをまだ覚えていて、購入を考えていた人に再接触できる。一定の割合で購入につながる場合がある
リマインドでも変わらないこと
カゴに入れた時点での「この商品でよさそうだ」という理由が弱かった場合、時間が経つほど気持ちが冷めやすくなっている。リマインドが届く頃には別の選択肢に移っていることが多い
送料無料ラインの引き下げ・クーポン配布について。
送料ハードルを下げることやクーポンを配布することは、購入のきっかけを作る作業として有効な場合があります。ただ、ページで来た人が「この商品でよさそうだ」という理由を受け取れていない状態では、送料やクーポン条件を変えても転換率は動きにくいままです。条件を変える前に、今のページで転換率が止まっている場所を確認することが先になります。

カゴに入れた時点で止まっていた

カゴ落ちが多い場合、問題はカゴ画面の後ではなく、カゴに入れた時点から始まっています。

来た人がページで「この商品でよさそうだ」という理由をしっかり受け取れていれば、カゴに入れた後もそのまま決済まで進みやすくなります。その状態ができていないまま保留されると、時間が経つほど離脱しやすくなります。

ただ、カゴ落ちが多いとしても、止まっている場所は一つではありません。

商品ページの前半で選ぶ理由が弱いのか。送料や到着日を見た瞬間に迷いが出ているのか。ポイント日まで待つつもりで保留されているのか。カゴに入れた後、他店との比較に戻っているのか。

同じ「カゴ落ちが多い」状態でも、直す場所は商品によって変わります。

ただし、自社ページのどこで転換率が止まっているかは、商品によって異なります。記事だけでは判断できません。

以下の状態が続いているなら、次のカゴ落ち対策の前に今のページを見る必要があります。

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次のカゴ落ち対策の前に

EC業界では長年、「カゴ落ちはカゴ画面以降の問題だ。リマインドやクーポンで背中を押せば転換率が上がる」という流れで語られてきました。カゴ落ち対策ツールのベンダーも、コンサルも、その方向で説明してきました。

だから、まずカゴ落ち対策から手をつけるのは自然です。ただ、そのまま続けると、ページで来た人が「この商品でよさそうだ」という理由を受け取れていない場所は変わらないまま残ります。

転換率が動くかどうかは、カゴ落ち対策ツールの有無や送料条件だけでは決まりません。来た人がページで「この商品でよさそうだ」という理由を受け取れているかどうかで変わります。ただし、自社ページのどこで転換率が止まっているかは、記事だけでは判断できません。