綺麗にした。それでも閉じられる。

制作会社に依頼した。費用もかけた。上がってきたページは確かに綺麗だった。

公開後、管理画面を見る。直帰率はほとんど変わっていない。ヒートマップを見ると、読者はページの上部で止まっています。長く作り込んだ説明文まで届いていない。

価格帯とレビュー数を確認して、そのまま別のタブへ移動している。ページは表示されているのに、読まれていない。

読者は、ページを開いた数秒で判断しています。
最初に「自分のためのページだ」と感じられなければ、下の情報は読まれません。

読者が最初に見ているのは、綺麗かどうかだけではありません。

「これは自分の話か」「自分が探している答えがありそうか」。その確認が先にあります。ここで外れると、ページ下部のスペックも、こだわりも、レビューも届きません。

デザインを変えても、閉じられる

直帰率が高い状態が続くと、ページの見た目に目が向きます。古いのではないか。素人っぽいのではないか。写真の質が低いのではないか。

その判断は自然です。見た目の信頼感は購入に影響します。ただ、読者がページを閉じているのは、信頼感を判断する前の段階かもしれません。

デザインに目が向く理由
事業者が見ている場所
ページのデザインや画像の質が低いから、読者に信頼されず離脱されていると考える
残っている可能性
読者がページを開いた瞬間に「自分の話ではない」と感じている。見た目の前に、最初に届く言葉や情報がズレている

読者が最初に見ているのは、綺麗かどうかだけではありません。「これは自分の話か」を見ています。

そこが届かないまま見た目だけが変わっても、閉じる動きは残ります。綺麗になったページが、同じように閉じられることがあります。

リニューアルしたのに変わらない場合。
制作会社は見た目を整える役割を担います。広告代理店はクリックを集める役割を担います。どちらも必要な仕事です。ただ、ページを開いた読者が最初の数秒でどこを見るかは、別で確認する必要があります。

綺麗にしても閉じられる理由

「ページが古いから」「スマホで見にくいから」「写真が弱いから」。そう考えて直す。けれど数字が動かない。

綺麗にしても閉じられる理由
事業者が信じている原因
ページが素人っぽい、古い、スマホで見にくいから、読者に信頼されず離脱されていると考える
残っている可能性
読者が比較するときに見ている最初の場所と、ページ冒頭で届いている情報が合っていない。「なぜこのページを読み進めるのか」が生まれていない

モールでは、読者は複数タブを開いて比較しています。一つのページをじっくり読む前に、閉じるか残すかを判断します。

最初に届くのが商品名、価格、スペック、ブランドロゴだけなら、「他と同じ」と判断されやすくなります。そこで閉じられた後、下にある説明は読まれません。

読まれない場所に足しても、届かない

直帰率が高いと、ページをさらに充実させたくなります。素材、製造方法、使用シーン、比較表、レビュー。情報を増やすほど、ページは立派に見えます。

ただ、ファーストビューで閉じられているなら、下に足した情報は届きません。

情報を増やしても残る問題
事業者が選ぶ手段
素材、製造方法、使用シーン、比較表など、商品の情報を追加してページを充実させる
それでも残る問題
読者はページ下部を読む前に離脱している。届いていない場所に情報を増やしても、閉じるタイミングは変わりにくい

表示速度の改善も同じです。速度改善は必要です。表示される前に離脱している場合は、直帰率に影響します。

速度を上げても残る問題
事業者が選ぶ手段
画像を圧縮し、読み込み速度を上げることで、離脱前にページを表示させようとする
それでも残る問題
ページが表示された後に閉じられているなら、速度だけでは足りない。表示後に何が目に入り、どこで止まっているかを見る必要がある

読まれない場所に足しても、読者には届きません。表示された後に閉じられているなら、見るべきなのは「表示後の数秒」です。

閉じられるページ、読まれるページ

最初に「自分の話」がある

読まれるページでは、読者がページを開いた瞬間に「これは自分の話だ」と感じるものが冒頭に置かれています。

それは商品スペックでも、価格でも、ブランドロゴでもありません。読者が検索した背景や、比較しているときの迷いに触れている情報です。

最初に「自分の話」があると、読者はページを閉じる前にもう少し読みます。

違いより先に、つまずきを拾う

直帰率が高いページは、自社商品の違いを先に説明しがちです。高品質、独自製法、レビュー高評価、送料無料。

ただ、比較中の読者は「どこが良いか」だけを見ているわけではありません。「なぜ今まで決められなかったのか」「なぜ他の商品ではしっくり来なかったのか」も抱えています。

そのつまずきが先に拾われると、読者はページを閉じる前に立ち止まります。

比較をやめる理由がある

複数タブで比較している読者がページを閉じるのは、「ここも他と同じだ」と判断した瞬間です。

この動きを止めるのは、デザインの差だけではありません。読者が持っていた比較の見方が変わることです。

価格、レビュー数、ブランド名だけで比べていた読者に、別の見方が届くと、比較を続ける動きが一度止まります。

直帰率が動かない理由は、ページ下部の情報不足だけではありません。
最初の数秒で「自分の話だ」と受け取れているかどうかです。

以下の状態が続いているなら、ページを開いた直後に読者が止まっている可能性があります。

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デザインを変えても直帰率が動かないなら、ページ内で読者が止まっている場所が残っている可能性があります。
どこで「自分のためのページではない」と判断されているかを確認します。
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まとめ

ECでは、直帰率が高い原因として、デザイン、表示速度、情報量が見られやすい。どれも必要な場面があります。

ただ、ページが表示された後に閉じられているなら、最初の数秒で何が目に入っているかを見る必要があります。読者は綺麗さだけではなく、「これは自分の話か」を見ています。

直帰率を下げる前に、ページを開いた読者がどこで止まっているかを確認する。そこが見えると、デザインを変えるべきか、情報を増やすべきか、ページ冒頭を変えるべきかが判断しやすくなります。