結論|早割は「何%引くか」から決めない
Makuakeの早割を決めるとき、最初に「何%OFFが売れやすいか」を探したくなります。しかし、割引率だけを先に決めても、必要な個数は決まりません。
Makuake公式は、公開から24時間以内に目標金額の30%以上を集めたプロジェクトの成功率が95%だったという過去データを紹介し、早割の合計金額で目標金額の30%近くを満たす構成例を示しています。一方で、同じ記事内で、掲載している割引率とセット個数の組み合わせはあくまで例であり、最適な組み合わせではないと明記しています。
最安枠が売り切れたあとも、次の価格で「それでも今買いたい」と判断できるようにする、最初の価格段階です。
Makuakeのサポーター意見でも、気になる商品を見つけた時点で早割が売り切れていると購買意欲が下がるという声が確認できます。一方、実際の応援コメントには、最安枠を逃しても次の価格が十分にお得だと感じたり、商品そのものを欲しいと思ったりして、そのまま応援購入している例もあります。
つまり、見るべきなのは「最安枠が売れたか」ではなく、最安枠が売り切れた後も、次の価格で応援購入されるかです。この見方に変えると、個数と割引率を別々に決める必要がなくなります。
Makuake公式:
リターン設計のテクニック「早割」と「セット割」の使い方
「外部有識者会議 サポーター分科会」開催報告
早割の個数は、公開初日に応援購入すると見込める人数から決める
早割の個数を決める前に、公開初日に何人の応援購入が必要かを出します。
たとえば初日目標額が60万円で、公開初日に選ばれるリターンの想定平均単価が1万5,000円なら、必要な応援購入人数は40人です。
| 確認する数字 | 例 | 次に決まること |
|---|---|---|
| 初日目標額 | 60万円 | 公開初日に作りたい応援購入額 |
| 想定平均応援購入単価 | 1万5,000円 | 初日に選ばれる早割・セットの価格構成 |
| 必要な応援購入人数 | 40人 | 事前に何人へ案内し、何人が来る必要があるか |
次に、既存顧客、LINE、SNS、Makuakeの「もうすぐ開始」通知、事前広告などから、公開初日に応援購入すると見込める人数を見積もります。
ここで最安枠を10個にした場合、初日に応援購入すると見込んだ40人のうち、最初の10人しかその価格は選べません。残る30人は、最安枠が売り切れた時点から次の価格を見て「この金額でも買うか」を判断します。
公開初日に応援購入すると見込める人数のうち、何人までが最安価格を選べて、その後の何人が次の価格を選ぶ想定かを決める数字です。
事前に「公開直後が一番お得」と強く伝えているのに、見込み人数に対して最安枠が極端に少ないと、早く来た人の期待が「今買う理由」ではなく「もう損をした」に変わりやすくなります。
初日目標額を人数へ変える詳しい手順は、Makuake公開初日の目標はどう決める?応援購入人数から事前準備を逆算する5ステップで整理しています。
割引率は、最安枠の次にいくらで買えるかまで並べて決める
個数の次に、割引率を決めます。ここでも、最安枠だけを見ません。
一般販売予定価格が2万円の商品で、初日目標60万円、初日に40人の応援購入を見込むとします。説明用に、次のような価格段階を置きます。
| 価格段階 | 価格 | 割引率 | 個数の例 |
|---|---|---|---|
| 超早割 | 15,000円 | 25%OFF | 15個 |
| 早割 | 16,000円 | 20%OFF | 20個 |
| Makuake価格 | 17,000円 | 15%OFF | 初日5人分を想定 |
この例なら、15人×1万5,000円、20人×1万6,000円、5人×1万7,000円で、初日の応援購入額は63万円です。
この25%・20%・15%が推奨値という意味ではありません。 見るべきなのは、最安枠15個が売れた瞬間に価格が1,000円上がっても、次の20人が「まだ今買う意味がある」と判断できるかです。
逆に、最安枠だけを大きく下げ、次の価格との差を広げると、最安枠の完売がそのまま失速点になることがあります。最安枠が売り切れた直後の人は、一般販売予定価格との割引率だけでなく、直前まで選べた最安価格との差も目にします。
そのため、早割は一段ずつではなく、最安枠 → 次の早割 → 最後に残るMakuake価格を横に並べ、どの段階でも今応援購入する理由が残るかを確認します。
早割を増やす前に、一般販売価格と利益が残るか確認する
早割を初日の勢いだけで決めると、後に残るリターンまで値引きしすぎて、利益が残らなくなることがあります。
一般販売予定価格が2万円なのに、Makuakeで最後まで残る価格を1万4,000円に設定すると、最安枠だけでなく通常のMakuake価格まで大幅な値引きになります。原価、送料、Makuake手数料、広告費を差し引いて利益が残るかを先に確認する必要があります。
さらに、Makuakeヘルプでは、リターン配送完了から3か月間は、プロジェクトページに記載した最も割引率の低い価格より安い価格で一般販売しないことが示されています。送料などの諸費用も考慮し、サポーターに不利益が生じないよう配慮する必要があります。
つまり、最後に残すMakuake価格は「どうせ売れ残る枠」ではありません。終了後の一般販売価格とも接続する数字です。
一般販売予定価格からMakuake価格を逆算する順番は、Makuakeの価格設定|一般販売価格からリターン価格を逆算する5つの確認点で詳しく解説しています。
また、リターンを増やしすぎれば選択肢も増えます。Makuakeヘルプでは5〜10個のリターン設定をおすすめし、ページ上では価格が安い順に表示されると案内しています。早割、セット割、色違いなどを増やす場合も、最初に見る人が「結局どれを選べばいいか」で止まらないかを確認します。
Makuake公式:
複数のリターンを設けることは可能ですか?
Makuakeサポーターへ不利益が生じる価格設定で一般販売を行うこと
公開前は、この5つが決まれば早割の数字を置ける
早割の割引率と個数を決める前に、次の5つを順番に確認します。
- 一般販売予定価格:一般販売で送料・物流・広告・販促まで含めても続けられる価格か。
- 初日目標額:全期間の応援購入計画と公開初日の役割から、初日にどこまで作りたいか。
- 初日の必要人数:初日目標額を、実際に選ばれるリターンの想定平均単価で割ると何人必要か。
- 最安枠と次価格:最安枠を何人までにし、その後の何人が次の価格を選ぶ想定か。価格差を見ても今買う意味が残るか。
- 終了後の価格:最後に残るMakuake価格が、配送後の一般販売と利益計画を壊さないか。
ここまで決まれば、「30%OFFを30個にするか、20%OFFを50個にするか」のような数字は、相場探しではなく計画の結果として置けます。
そのうえで、初日に必要な人数に合わせて割引率と個数を決めます。
「もうすぐ開始」の通知登録者がいる案件では、登録者数と早割数量の整合も確認してください。詳しくは、Makuake「もうすぐ開始」の通知登録者数のわりに応援購入が増えない理由で整理しています。