LTVが低いとき、最初に「2回目が少ない」と決めない
LTVが低い理由は一つではありません。2回目購入率が低いのか、購入頻度が低いのか、平均注文額が低いのか、顧客1人あたりで最終的に残る利益が少ないのかで打ち手は変わります。
まず、LTVを一つの数字として見るのではなく、初回獲得 → 商品体験 → 2回目購入 → 継続購入 → 粗利に分けます。CRMはこの中の重要な一部ですが、全部ではありません。
初回割引は悪ではない。見るのは獲得後のコホート差
初回割引を使うとLTVが下がる、と一律には言えません。割引で新規顧客を獲得しても、その後に定価で継続する顧客が十分に残れば成立します。
見るべきなのは、初回オファー別・広告別・LP別の顧客群で、30日、60日、90日後の2回目購入率や顧客1人あたりで最終的に残る利益がどう違うかです。
初回CVRだけ高く、その後の継続が明確に弱い獲得条件があれば、入口の見直し対象です。
商品体験が弱ければ、CRMでは埋められない
商品を使って期待した結果が得られない、使い方が分かりにくい、容量や頻度が生活に合わない。こうした問題は、メールの件名や配信本数では解決できません。
解約理由、返品理由、レビュー、問い合わせ、使用開始後の離脱時期を確認し、商品体験そのものに障害がないかを先に見ます。商品体験に問題があるのにCRMだけを強くすると、連絡回数だけが増えてしまいます。
再購入周期より早い・遅い配信もLTVを落とす
消耗品でも、使い切る時期は商品や使用量で変わります。まだ十分に残っている時期に再購入を促しても動きません。逆に、必要になった後まで案内が来なければ、他の商品へ移ることがあります。
購入間隔の中央値や分布を見て、再購入が起きやすい時期の前後に案内を合わせます。定期購入でも同じで、周期が顧客の使用実態とずれていれば、スキップや解約が増えます。
初回LPを見直すのは「買われ方」に差が出ているとき
初回LPを優先して見直したいのは、獲得条件によってその後の継続率に明確な差があるときです。たとえば、強い割引訴求のLPから来た顧客だけ2回目購入率が低い、特定の広告から来た顧客だけ返品率が高い、といった差です。
この場合は、初回購入時に何を期待して買ったか、商品の適合条件や使い方が十分に伝わっていたかを確認します。反対に、入口ごとの差がなく商品体験後に一様に離脱しているなら、LPより商品・オンボーディング・CRM側の優先度が上がります。
- 初回獲得条件
- 商品体験・返品・問い合わせ
- 2回目購入率
- 再購入までの日数
- 売上ではなく、顧客1人あたりで最終的に残る利益
結論|LTVは初回獲得・商品体験・再購入を分けて見る
LTV改善をCRM施策の追加と同じ意味にしないことが重要です。入口で顧客との期待がずれているならLPや広告を直す。使用後の満足に問題があるなら商品体験を直す。再購入の時期がずれているならCRMを直す。
どこを直すかは、LTVを構成する数字を分ければ決めやすくなります。
自社ECのCVR改善を全体から確認したい場合は、自社ECのCVR改善で施策を増やす前に確認する7つの順番も参照できます。