平均CPOだけでは、増額の良し悪しは分からない

広告費10万円でCPO5,000円だったから、20万円にしても同じ効率で売れる。実際には、そうならないことがあります。配信量を増やすと、入札する機会や接触する人が変わり、平均効率が落ちることがあるからです。

ここで重要なのは、増額後の平均CPOだけを見て「失敗」と判断しないことです。既存の効率と、追加した予算の効率を分けます。

まず見るのは「追加した広告費」のCPO

たとえば広告費10万円で20件獲得していた状態から、20万円に増やして30件になったとします。平均CPOは約6,667円ですが、追加10万円で増えたのは10件です。追加分のCPOは1万円です。

この追加分が許容CPOを超えているなら、同じ条件のままさらに増額するのは危険です。反対に、追加分でも利益が残るなら、平均CPOが多少悪化しても事業として増額できる場合があります。

増額判断で見るのは平均だけではありません。
「次の1万円、10万円を使ったときに何件増えるか」を見ると、拡大余地が分かります。

CPM・CTR・CVRを分けると、悪化した場所が見える

CPOが悪化したら、次にCPM・CTR・LPのCVRを分けます。CPMが大きく上がったなら、同じクリックを得る費用が上がっています。CTRが落ちたなら、配信が広がった先で広告の反応が弱くなっています。クリックは維持できているのにCVRが落ちたなら、流入の変化とLP・オファーの適合を確認します。

数字が悪化した場所
CPMが上昇
オークション環境、配信先、対象拡大など広告側を確認
CTRが低下
広がった配信先でクリエイティブが機能しているか確認
CVRが低下
流入の期待とLP・商品・オファーが合っているか確認

頻度が上がっているなら、同じ人への接触増を疑う

同じクリエイティブを同じ層へ繰り返し見せていると、頻度が上がり、反応が落ちることがあります。ただし、頻度が高いだけで即「枯渇」とは判断しません。

頻度の上昇と同時にCTRが落ちているのか、CPMが上がっているのか、新規到達が伸びていないのかを合わせて見ます。数字の組み合わせで、クリエイティブ追加、配信拡張、予算調整の優先順位が変わります。

LP改善で伸ばせる場合と、配信側を直す場合を分ける

LP改善を優先しやすいのは、クリックを十分に獲得できているのに、増額で入ってきた流入のCVRが弱い場合です。ただし、その原因がLPだけとは限りません。広告が作る期待が変わった可能性もあります。

逆に、CPM上昇やCTR低下が主因なら、LPだけを作り直しても獲得単価は戻りません。広告とLPを一続きで見ながら、悪化した地点だけを直します。

結論|予算は「今のCPOが合うから」ではなく、追加分が合うかで増やす

広告費を増やす判断は、「今のCPOが良いから倍にする」ではありません。追加した予算でも許容CPO内に収まるかを見ながら段階的に増やします。

悪化したときも、すぐに代理店変更やLP全面改修へ進む必要はありません。CPM、CTR、CVR、頻度、限界CPOを分ければ、次に直す場所はかなり絞れます。

自社ECのCVR改善を全体から確認したい場合は、自社ECのCVR改善で施策を増やす前に確認する7つの順番も参照できます。