予算を上げた翌週、ROASが沈む
「この調子で広げよう」と、Meta広告の日予算を2倍にした。インプレッションは増える。クリックも来る。けれど、Shopifyの売上ダッシュボードは思ったほど動かない。
数日後、管理画面を開くとROASが1.0を割っている。慌てて予算を戻す。CPOが下がった感覚はない。「また同じ朝だ」という感覚だけが残る。
少額のうちは、たまたま欲しかった人が買ってくれることがあります。予算を広げるほど、まだ探していなかった人の割合が増えます。その人に商品説明だけを見せても、定価で今買う理由までは届きにくくなります。
広告のAI最適化、学習期間、ターゲティング調整。これらは必要な打ち手です。広告代理店がそこを見るのも自然です。管理画面の中で改善できる場所は、確かにあります。
ただ、広告から来た人がLPに入ったあと、どこで止まっているか。ここは広告管理画面だけでは見えません。CPOが悪化しているとき、広告の先にあるページの流れまで見ないと、同じ調整を繰り返すことになります。
枯渇の前に見る場所
「ターゲット層が枯渇しています。より広いオーディエンスに拡大しましょう」。広告レポートで、この説明が出ることがあります。
これは、管理画面の中では自然な見立てです。今すぐ買いそうな人に一通り届いた。そこから先は、まだ買うつもりが強くない人にも広げていく。広告を伸ばそうとすると、この段階は避けにくくなります。
代理店の役割は、配信、入札、クリエイティブ、予算配分を整えることです。そこには専門性があります。一方で、LPに来た人が定価で買う理由を受け取れるかどうかは、ページ側で見る場所です。
ここが分かれるため、広告の調整だけでは動かないケースがあります。代理店が悪いという話ではありません。見ている場所が違うだけです。
楽天では売れる。Metaでは止まる。
楽天・Amazonでは主力商品として売れている。同じ商品、同じ画像、同じ説明文をShopifyに移してMeta広告を流す。けれど、定価では動きにくい。初回限定クーポンを出したときだけ売れる。
このとき、「自社ECはモールより集客力が弱いから、価格で勝負するしかない」と考えたくなります。ただ、その前に見るべき違いがあります。来ている人の状態が違います。
クーポンで売れるとき、読者は「この商品が必要だ」ではなく「この価格なら損はしない」で動いている可能性があります。その買い方は、定価で納得して買った人とは、その後の継続やLTVが変わりやすくなります。
CTRは、広告が押されたかどうかを示します。ただし、押された後にLPで止まっていれば、CPOは改善しません。クリエイティブを増やすことは必要な場面があります。けれど、LPの中で止まる場所が残ったままでは、入口を増やしても売上に変わりにくくなります。
代理店を変える前に
「今の代理店の運用が弱いのではないか」。CPOが悪化すると、そう考えるのは自然です。実績のある代理店に乗り換えれば変わるのではないか、と感じる場面もあります。
もちろん、代理店を変えることで改善することはあります。広告管理画面の中で、まだ調整できる場所が残っている場合です。
広告側の精度が上がるほど、LPで止まっている場所はそのまま数字に出ます。より多くの人を集めても、同じ場所で止まればCPOは上がります。
以下の状態が続いているなら、次の代理店に問い合わせる前に、まずLPの中で止まっている場所を確認した方が早い可能性があります。
- Meta広告の予算を増やすたびにCPOが上がり、予算を戻すことを繰り返している
- CTRは悪くないのに、LPの転換率が変わらない
- 「学習期間」「ターゲット層の枯渇」と説明されるが、LP側の話が出てこない
- 楽天・Amazonでは定価で売れるのに、Meta広告経由ではクーポンがないと売れにくい
順番を決める前に、まずページ内で止まっている場所を確認します。
URLを送るだけで、2営業日以内に診断レポートをお送りします。
まず、止まった場所を見る
広告設定、ターゲティング、クリエイティブ改善。どれも必要な打ち手です。自社ECでMeta広告を伸ばすなら、避けて通れない場所でもあります。
ただ、広告費を増やすほど、まだ買うつもりが強くない人にも届きます。その人に対して、モールと同じ商品説明だけを見せても、定価で今買う理由までは届きにくい。
代理店を変える前に。クーポンを強くする前に。広告費をさらに積む前に。LPの中で、読者がどこで止まっているかを見る。そこが分かると、次に直す場所が見えてきます。