差を見せたのに、戻られる

競合のページを調べる。上位5社を並べる。自社が勝っている項目を選び、比較表を作る。

素材の産地、製造工程、検査基準、保証内容。自社が優位に立てる項目を選んだはずです。

ページの中程に比較表を配置する。見た目も分かりやすい。違いも伝わる。

しかし転換率は変わらない。ヒートマップを見ると、比較表のあたりで読者が離脱している。競合名を検索し、価格の安い別ページへ移動している。

比較表は、読者に「比べてください」と伝えます。
ただ、一度比べ始めた読者は、自社ページの中だけでは終わりません。

比較表が悪いわけではありません。違いを見せることが必要な場面はあります。

ただ、読者がまだ「自分にはこれでいい」と思えていない状態で比較表を出すと、比較はそこで終わりません。読者は別の商品も見に行きます。

差を見せることと、その場で選ばれることは別です。

競合比較を使う場合。
ECでは、競合を調べて自社の違いを見せることが改善策として語られてきました。これは必要な場面があります。ただ、違いを見せることと、その場で選ばれることは別です。

優れているのに、選ばれない

「他社より品質が高い」「他社にはない機能がある」。そう書いたのに、読者は止まりません。

同じカテゴリの複数ページで、読者は似た言葉を何度も見ています。高品質、厳選素材、こだわり製法、職人の技。

比較表を作りたくなる理由
事業者が見ている場所
スペックや実績で競合に負けていることが問題だと考える。商品の品質や機能が競合より上であることを、比較表で分かりやすく示せば選ばれると考える
残っている可能性
読者が競合と同じ見方で比べている。自社が有利な項目を見せても、読者はその項目を使って他社も見に行く

「高品質」「厳選素材」「こだわり製法」。どれも必要な言葉です。

ただ、競合も同じ言葉を使っていると、読者には「どこも同じ」に見えます。強い言葉を増やしても、読者が自分に関係ある違いとして受け取れていなければ、比較は続きます。

詳しく書くほど、比べられる

転換率が上がらないと、「情報が少ないから迷っているのかもしれない」と考えます。

競合より詳しく、網羅的に書く。素材の産地、製法の詳細、成分の配合、製造工場の認証情報。ページは長くなります。

詳しく書いても止まる理由
事業者が信じている原因
情報が少ないから迷っている。競合より詳しく書けば、読者の比較検討が自社ページの中で終わると考える
残っている可能性
読者が「自分にはこれが必要だ」と思う前に情報が増えている。確認項目が増えるほど、読者は他店も見に行きやすくなる

詳しい説明は必要です。

ただ、読者が「自分にはこれが必要だ」と思う前に情報が増えると、確認項目が増えます。確認項目が増えるほど、読者は他店も見に行きます。

情報を増やすことと、読者がその場で決められることは別です。

10円ずつ、利益が削れる

競合が価格を10円下げる。自社も10円下げる。翌週、競合がさらに下げる。自社も追う。

その繰り返しの中で、粗利率は少しずつ下がります。広告費を払うと、利益がほとんど残らなくなる。

お得で勝とうとして残る問題
市場で選ばれやすい手段
価格競争が激しい市場では、ポイント還元やおまけでお得感を出して競合に勝つ。あるいは競合より詳しい情報を提供して差を示す
それでも残る問題
ポイントやおまけで選ばれた読者は、条件が変われば他店へ移る。詳しい情報は比較材料を増やし、読者をさらに迷わせることがある

ポイント還元やおまけは、購入の後押しになる場面があります。

ただ、それだけに寄ると、読者は商品ではなく条件を見ます。次回も同じ条件がなければ選ばれにくくなります。

価格や特典で勝とうとするほど、競合の動きに引き戻されます。

飽和ではなく、同じ見方で見られている

すごい物語がなくても、選ばれる

「大手ブランドのような創業ストーリーがない」「メディア掲載の実績がない」「圧倒的な特許技術がない」。比較で勝てない理由を、商品の外側に探すことがあります。

しかし、読者が見ているのは「この商品が自分に必要か」です。

すごい物語や派手な実績がなくても、読者が自分に必要だと受け取れれば、比較はそこで一度止まります。

差別化できない、で止まる

「このカテゴリは価格とレビューで決まる」。そう言われると、値下げとクーポン発行が中心になります。

その判断は自然です。実際に、価格とレビュー数で比べられる場面はあります。

ただ、価格とレビューだけで見られているなら、ページ内で「自分にはこれが必要だ」と受け取れる場所がまだ残っている可能性があります。

以下の状態が続いているなら、比較表を作り直す前に確認すべき場所があります。

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比較表を出しても選ばれないなら、ページ内で読者が他店へ戻る場所が残っている可能性があります。
どこで「他も見よう」となっているかを確認します。
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まとめ

ECでは、競合を調べて自社の違いを比較表で示すことが、差別化の手段として語られてきました。これは必要な場面があります。

ただ、比較表を前面に出すと、読者は「比べる」動きに入ります。一度比べ始めた読者は、自社ページの中だけでは終わりません。

比較表を作り直す前に、ページ内で読者がどこで「他も見よう」となっているかを見る。そこが見えると、比較表を残すべきか、後ろに回すべきか、別の見せ方にするべきかが判断しやすくなります。