まず答え:広告で売上を作ることと、広告依存は同じではない

広告を止めて売上が減るのは、広告が新規客を連れてきているなら自然です。広告を使うこと自体を問題にする必要はありません。

見るべきなのは「広告を止めても売れるか」ではありません。
広告を続けても採算が合い、広告以外の資産も残っているかです。

1|広告売上比率だけで依存と決めない

売上の70%が広告経由でも、高い粗利が残り、新規客がリピートし、指名検索が増えているなら、成長投資として成立する場合があります。

逆に広告売上比率が30%でも、広告を切るたび新規客が途絶え、自然流入もリピートも増えないなら、依存度は高い可能性があります。

比率だけでなく、広告から入った顧客がその後何を残しているかを見ます。

2|広告経由のCVRと限界CPAが合っているかを見る

広告経由の売上が増えていても、獲得単価が粗利を上回れば、売るほど利益が減ります。

ROASだけではなく、商品粗利、送料、モール手数料、値引き、返品などを含めて、1件の新規購入にいくらまで使えるかを決めます。

その限界を超えた広告を「売上が出ているから」と続けている状態は、広告依存より先に採算設計の問題です。

3|指名検索・自然流入・リピートが残っているかを見る

広告で初めて商品を知った人が、後日ブランド名で検索する。お気に入りから戻る。リピート購入する。こうした動きが増えるなら、広告費の一部は次回以降の売上につながっています。

反対に、広告停止と同時にアクセスも売上も完全に消え、指名検索や再訪、リピートがほとんど増えない場合は、毎回ゼロから広告費で顧客を買っている状態に近づきます。

4|広告流入と自然流入でCVRが違う理由を分ける

広告経由のCVRが低いから商品ページが悪い、とも限りません。広告が広すぎる層へ配信されている可能性もあります。

逆に自然流入でもCVRが低いなら、ページ内の比較・価格・適合・不安など、購入前に残っている問題を疑います。

広告とページは別々に診断します。
広告は「誰をどんな期待で連れてきたか」、ページは「その期待の次に何を確認できるか」を見ます。どちらか一方を原因と決めつけません。

危険な広告依存は4つの数字を並べると見えやすい

「広告を止めても売れる店」を目標にする必要はありません。広告を使っても利益が残り、その広告から次の売上資産が積み上がる状態かどうかを確認する方が実務的です。