専門家の答えが、分かれる

Amazon専門のコンサルタントに話を聞くと、「Amazonは購買意欲が高い顕在層が多いのでおすすめです」と言われる。

Yahoo専門に話を聞くと、「PayPayとの連動でリピーターを作りやすいのでYahooがいいです」と言われる。

デザイン会社に相談すると、「AmazonとYahooはレギュレーションが違うので、ページは別々に制作する必要があります。費用は2倍になります」と言われる。どの話にも一理ある。だから決められなくなる。

AmazonかYahooかを決めても、ページで買われる理由がなければ転換率は上がりません。
先に見るべきなのは、ページを見た読者に「これを選ぶ理由」が届いているかです。

AmazonにもYahooにも、それぞれ強みがあります。専門家の意見が分かれるのは自然です。

ただ、どちらのモールにも共通して見るべき場所があります。読者がページを見たときに、価格やポイント以外で「この商品を選ぶ理由」を受け取れているかです。

コピペしたページが動かない

試しに出品だけしてみようと、AmazonのページをそのままYahooにコピーする。あるいは、その逆をする。

しかし転換率は上がらない。「やはり向いていないモールなのか」という結論に向かいやすい。

ただ、この状態が示しているのは、モールの向き不向きだけではありません。AmazonとYahooでは、ページを開いた読者の状態が違います。その違いを無視してページを移すと、ページの入口でズレが起きます。

AmazonとYahooで読者が違う場所
Amazonでページを開く読者
このカテゴリの商品を今すぐ比較して選ぼうとしている。複数の商品をスペック、価格、レビューで短時間に比べている
Yahooでページを開く読者
ポイントがお得なタイミングで欲しいものを買おうとしている。PayPay、イベント、セール期間などの条件も見ながら回遊している
コピペで止まる理由
Amazonで短く届いた説明が、Yahooの読者には足りないことがある。Yahooで必要な入口がないまま出品すると、商品は同じでも買う理由が届きにくくなる

つまり、「AmazonかYahooか」だけでは判断できません。どちらに出すとしても、そのモールの読者に買う理由が届くページになっているかを見る必要があります。

全く別のページを作る前に

デザイン会社が「AmazonとYahooでは仕様が違うので別々に制作が必要です」と言う。たしかに、Amazonには白抜き背景画像のルールがあります。Yahooにはサムネイルやバナーの見せ方があります。

仕様は変える必要があります。けれど、商品が選ばれる理由までゼロから作り直す必要があるとは限りません。

商品が必要な理由は、モールが変わっても大きく変わりません。変えるのは、どこから話すかです。

変えるものと、残すもの
モールが変わっても残るもの
なぜこの商品が必要なのか。どの悩みや状況に合うのか。他ではなくこれを選ぶ理由は、モールが変わっても大きくは変わらない
モールに合わせて変えるもの
その理由をどこから話すか。Amazonでは短く比較に答える必要がある。Yahooでは、ポイントやイベントを見ながら回遊している読者を引き込む入口が必要になることがある
一括出品ツールで両モールに出品する場合。
出品作業は早くなります。ただ、ページに来た読者に買う理由が届かないままなら、効率よく出品しても売れないページが増えるだけになります。コストを下げる前に、ページで買う理由が届いているかを見る必要があります。

専門家ごとに、見ている場所が違う

Amazon専門のコンサルタントは、Amazonの広告、SEO、レビュー管理、規約に強い。Yahoo専門のコンサルタントは、Yahoo!ショッピングのキャンペーン、PayPay連動、ストアデザインに強い。

どちらも必要な専門性です。ただ、それはモールの運用や仕様を見る仕事です。

商品ページを見た読者に買う理由が届いているかは、別に見る必要があります。モールの専門家に相談しても、ページ内で選ばれる理由が手つかずなら、転換率は動きにくいままです。

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まとめ

AmazonとYahooのどちらに出店すべきかは、客層、ポイント文化、広告費、在庫、社内リソースによって変わります。どちらか一方が常に正解とは言えません。

ただ、出店先を決める前に見るべきことがあります。ページを見た読者に「これを選ぶ理由」が届いているかです。

商品が選ばれる理由は、モールが変わっても大きく変わりません。変えるのは、その理由をどこから話すか。Amazonでは短く、Yahooでは回遊中の読者を引き込む入口が必要になることがあります。

モールを選ぶ前に、今のページで買う理由が届いているかを確認する。そこが見えると、Amazonに先に出すべきか、Yahooに展開すべきか、両方のページをどう変えるべきかが判断しやすくなります。