綺麗になった。数字は動かない。

相見積もりを取る。ポートフォリオを見比べる。制作実績の豊富な会社を選ぶ。数万円から数十万円の費用が発生する。

数週間後、メイン画像とA+コンテンツが完成する。視覚的な完成度は確かに上がった。しかしセラーセントラルを確認すると、ユニットセッション率は外注前と同じ水準です。広告費も変わっていない。売上も変わっていない。

どのくらい綺麗な画像を作れるか。何枚納品してくれるか。相見積もりの比較は、いつの間にか作業量と見た目の比較になっていた。

本来見たかったのは、ユニットセッション率が上がるかどうかです。比較していた基準と、求めていた結果の間にズレがあります。

外注先が悪いとは限りません。
綺麗に作る仕事と、ページを見た読者に「これを選ぶ理由」を届ける仕事を、同じ基準で比べていることがあります。

Amazonの商品ページ改善では、規約に詳しい制作会社、A+制作ができるデザイナー、Amazon運用に詳しい代行会社が選ばれやすい。どれも必要な専門性です。

ただ、納品物が綺麗でも、ページを見た読者に買う理由が届いていなければ、数字は動きにくいままです。外注先を探す前に、まず今のページでどこが止まっているかを見る必要があります。

商品の強みで、ヒアリングが止まる

外注先からヒアリングが始まる。「商品の強みを教えてください」「ターゲットの年齢層はどのくらいですか」「競合商品はどれですか」。これらの質問に答える。

数週間後、画像が上がってくる。内容を確認すると、商品のスペックを視覚的に整理したカタログになっている。

外注先選びでズレる場所
依頼者が見ている場所
Amazonの規約に詳しく、見栄えの良い画像を作れる会社をいかに安く見つけるか。デザイン力の高い外注先が選べれば、ユニットセッション率は改善するはずだと考える
残っている可能性
綺麗に情報を整理する仕事と、読者に買う理由を届ける仕事を同じ基準で比べている。前者は情報を見やすく整える。後者は、ページを見た読者が「これを選ぶ理由」を受け取れるかを見る

商品の強みを聞いて画像を作る外注先は、受け取った情報を見やすく整理する専門家です。その整理が的確なほど、完成度の高いカタログが出来上がります。

しかし、読者がページを訪れたときに見ているのは、「これは自分に関係があるか」です。カタログの完成度が高くても、読者が自分に関係すると感じなければ、比較に戻ります。

広告も任せているから、ページも頼めるのか

月数十万円を払って運用代行に任せている。広告の最適化だけでなく、ページ改善も一緒にやってほしい。そう依頼することがあります。

A+コンテンツの制作が行われる。しかし完成したページを見ると、キーワードが散りばめられたスペック情報の羅列になっている。ユニットセッション率は変わらない。

運用代行に期待しすぎる理由
依頼者が期待すること
Amazon専門の運用代行会社なら、ページ改善も得意なはずだ。広告の最適化とページ改善は、同じAmazonの仕事としてつながっていると考える
残っている可能性
広告運用は、キーワード設定、入札調整、露出の管理が中心です。ページ改善では、来た読者がページ内で買う理由を受け取れているかを見る必要があります。同じAmazonでも、見ている場所が違う

広告運用は、どのキーワードで、いくらで、どれだけ露出するかを調整する仕事です。ページ改善は、来た読者がページ内で何を受け取り、購入に進むかを見る仕事です。

運用代行会社にページ制作を依頼すること自体が悪いわけではありません。ただ、納品されるものが「キーワードとスペックを整理した画像」なのか、「買う理由まで届くページ」なのかは確認する必要があります。

実績の数より、何が動いたか

ポートフォリオには、綺麗な商品画像やA+コンテンツが並んでいます。確かに見栄えは良い。Amazonの規約にも合っている。

ただ、そこで見るべきなのは、作ったページでユニットセッション率がどう変わったかです。デザインの綺麗さと、数字が動いたかどうかは別です。

実績を見るときの分かれ目
見た目の実績
画像が綺麗になった。A+の見栄えが整った。商品情報が分かりやすくなった。これは制作物としての完成度を示す実績です
数字を動かした実績
外注前後でユニットセッション率がどう変わったかを示せる。どこを変えた結果、読者に何が届くようになったかを説明できる

成果報酬型や高額な制作会社を選んでも、ここが確認できなければ同じ失敗は起きます。逆に、価格が安くても、何を作るべきかが明確なら、外注の失敗は減ります。

外注先の価格より先に、今のページで何が止まっているかを見ることが必要です。

外注前に、今のページを見る

何を頼むかが決まっていない

外注を依頼する前に、現在のページの何が問題かを特定していない場合、依頼は「良くしてください」になります。

良くしてください、という依頼を受けた外注先は、自分の得意な作業で応えます。デザイン会社はデザインで、SEO会社はキーワードで、運用代行会社は運用改善で応えます。

その結果、綺麗なページはできたがユニットセッション率は変わらない、という状態が起きます。

外注費を回収できる改善か

数十万円の外注費を投じる。ユニットセッション率が1%から2%に改善されれば、同じアクセス数で成約数は2倍になります。

外注費を回収するには、どこがどれだけ改善すれば回収できるかを先に見る必要があります。

現状が分からないまま発注すると、納品後に「見た目は良くなった」という感覚だけが残ります。何が変わり、何が変わらなかったのかを判断できません。

以下の状態が続いているなら、次の外注先を探す前に確認すべき場所があります。

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まとめ

Amazon商品ページの外注では、規約に詳しい制作会社、ポートフォリオの綺麗な会社、費用の安いクラウドソーシングが選ばれやすい。どれも判断材料になります。

ただ、ユニットセッション率を上げたいなら、見た目の完成度だけでは足りません。ページを見た読者に「これを選ぶ理由」が届いているか。そこを見ないまま発注すると、綺麗なページはできても数字が動かないことがあります。

外注先を探す前に、今のページで何が止まっているかを確認する。そこが見えると、誰に何を頼むべきかが変わります。