CTRは上がった。注文は増えない。

SP広告の管理画面を開く。昨日変更したメイン画像の効果が出ている。クリック数が前日比で増え、インプレッションに対してクリックも伸びている。

今度こそ動いた。そう感じてセラーセントラルの注文管理を確認する。しかし注文数は変わっていない。ユニットセッション率のグラフも、メイン画像を変える前と同じ水準です。

デザインが悪かったのか。角度が問題だったのか。また別の画像パターンを試す。白抜き規約の範囲で商品を大きく見せたもの、小道具を足したもの、競合に似せたもの。A/Bテストを重ねる。CTRは少し変わる。それでも売れ数は動かない。

クリックして来た読者が、ページの中で買う理由を受け取っているか。そこは広告管理画面には表示されません。

CTRとユニットセッション率は、見ている場所が違います。
買う理由が届くかどうかは、メイン画像だけでは決まりません。

Amazon運用では、CTR改善が最初の改善として語られやすい。メイン画像を変える。クリック率を上げる。広告の反応を見る。どれも必要な確認です。

ただ、その見方だけになると、原因は「まだ1枚目が弱いのか」に寄っていきます。しかし、止まっている場所は1枚目の後にある場合があります。

クリックは増えた。買う理由は増えていない。

メイン画像を変えてCTRが上がる。検索結果画面で、より多くの読者が商品をクリックしたということです。

ただ、それはページに来た読者が「この商品を買う理由」を受け取ったことまでは示しません。1枚目は入口です。入口で呼び込んだ後、ページの中で選ぶ理由が届いていなければ、読者はすぐ戻ります。

1枚目に目が向く理由
セラーが見ている場所
メイン画像のインパクトやCTRが足りない。アクセスが増えれば、一定の割合で成約が生まれる。だから1枚目の最適化が最優先だと考える
残っている可能性
1枚目でクリックは増えているが、ページ内で買う理由が届いていない。アクセスが増えても、買う理由が増えていなければ、ユニットセッション率は変わりにくい

インパクトのある画像で読者を引き寄せれば、あとは一定割合で売れる。そう考えるのは自然です。

ただ、その前提が成立するのは、ページ内で買う理由が届いている場合です。そこが整っていない状態でCTRだけを上げると、興味の薄い読者まで呼び込むことがあります。結果として、ACOSだけが悪化することもあります。

1枚目は扉。2枚目から部屋が始まる。

1枚目の画像をクリックして商品ページに来た読者は、すぐに次の確認へ進みます。2枚目、3枚目の画像。バレットポイント。A+コンテンツ。そこで「この商品は自分に関係あるか」を見ています。

1枚目が読者を呼び込んでも、2枚目以降で「自分向けではない」「選ぶ理由が見当たらない」と判断されれば、カートには入りません。

2枚目以降で止まる理由
よくある見立て
Amazonは検索結果の画面で勝負が決まる。1枚目でクリックを取れれば、あとは自然に成約につながると考える
残っている可能性
1枚目は扉にすぎない。扉を開けた後の2枚目以降、バレットポイント、A+に買う理由がなければ、読者はすぐに戻る。関連商品や競合ページへ流れていく

Amazonに来た読者は、買う気があります。ただ、それは「このカテゴリで何かを買う気」であって、「この商品を買う」と決めているわけではありません。

2枚目以降がスペックの羅列になっていると、読者はまた比較に戻ります。より安い競合、レビューの多い競合、似た画像の商品へ流れる。1枚目で呼び込んだ読者を、2枚目以降で逃している状態です。

メイン画像の役割は「扉」です。
扉の形を変えることは、どれだけ多くの読者が開けるかに影響します。ただ、扉を開けた先に買う理由がなければ、読者はすぐ戻ります。

規約ギリギリの加工で、期待がズレる

Amazonの白抜き規約の範囲で、商品をできるだけ目立たせる。検索結果画面では目立つ。クリック数も増える。

しかし、ページに来た読者がメイン画像から受けた印象と、ページ内の情報にズレを感じると、すぐに離脱します。

メイン画像で「すごそう」と感じさせるなら、その期待に応える情報がページ内に必要です。そこが用意されていなければ、強いメイン画像ほど「思っていたのと違う」という判断を早めます。

よく選ばれる改善策
市場で選ばれやすい手段
メイン画像のA/Bテストを高速で回し、最もクリックされる1枚を探す。または競合の画像の角度やライティングを真似する
それでも残る問題
クリックされる画像を作っても、ページ内で買う理由が届いていなければ利益は改善しにくい。競合画像の模倣は、クリック後に「結局、何が違うのか」という比較を強めることもある

1枚目の修正が、ループする

変えるたび、CTRだけが揺れる

1枚目の画像を変える。CTRが少し変わる。しかしユニットセッション率は変わらない。もっと目立つ画像が必要だと考え、また1枚目を変える。

デザイナーへの依頼費が積み重なる。しかし成約数が変わらないため、投資を回収できない。この繰り返しの中で、2枚目以降で買う理由が止まっている可能性は見落とされやすくなります。

広告費を増やすほど、損が増える

SP広告の予算を増やす。インプレッションとクリックが増える。しかしユニットセッション率が変わらないなら、クリックが増えるほど広告費が消えます。

広告でできるのは、どの読者に、いつ、いくらで露出するかを調整することです。露出した読者がページで何を受け取り、購入するかは、広告設定だけでは変わりません。

ユニットセッション率が低いまま広告費を増やすのは、ページ内でほとんどの読者が帰っている状態を加速させているだけです。

以下の状態が続いているなら、メイン画像の修正より先に確認すべき場所があります。

無料診断
1枚目を直す前に、止まっている場所を見る。
1枚目を変えても数字が動かないなら、2枚目以降で止まっている可能性があります。
ページを見た読者に、買う理由が届いているかを確認します。
URLを送るだけで、2営業日以内に診断レポートをお送りします。
画像を変える前に診断する
※営業電話は一切いたしません。

まとめ

Amazon運用では長く、CTRを上げること、1枚目の画像を最適化することが売上改善の入口として語られてきました。どれも必要な施策です。

ただ、メイン画像は扉です。扉の形を変えることで、クリック数は増えることがあります。しかし扉を開けた先に買う理由がなければ、読者はすぐに戻ります。

1枚目を何度も変える前に、2枚目以降、バレットポイント、A+で買う理由が届いているかを確認する。そこが見えると、メイン画像の役割も変わります。