ストアに来て、すぐ帰る
ブランド登録を済ませ、制作会社に依頼する。ライフスタイル画像、ブランドロゴ、カテゴリ別の商品一覧。数週間後、洗練されたブランドストアが完成する。
スポンサーブランド広告を設定して、ストアへのクリックを集める。翌日、ストアのインサイトを確認する。直帰率が高い。トップページから個別の商品ページへ進み、購入した読者はほとんどいない。
デザインが問題なのか。商品の並べ方が悪いのか。そう考えて、トップの画像を変え、カテゴリ名を変え、商品の順番を変える。それでも直帰率は変わらない。ストア構築の費用と広告費だけが積み上がっていく。
ストアが洗練された陳列棚で終わると、読者は価格とレビューで比べ続けます。
ブランドストアは、商品を綺麗に並べ、世界観を伝える場所。そう考えるのは自然です。Amazon公式の案内も、制作会社の提案も、ストアの見栄えや整理のしやすさに目が向きやすいからです。
ただ、デザインの完成度だけでは、読者が商品ページへ進む理由は生まれません。ストアに来た読者が、何を見て「この商品を見てみよう」と思うのか。そこが見えないまま、見た目だけを整えても数字は動きにくいままです。
自社ストア内に、比較棚を作っている
有名ブランドのストアを参考にする。トップページにカテゴリ別の商品一覧を並べる。スキンケア、ヘアケア、ボディケア。商品が整然と並ぶ。
見た目は分かりやすい。ただ、読者がその一覧を見た瞬間、何が起きるか。商品名、価格、レビュー、画像。読者はストア内でも比較を始めます。
Amazonの検索結果と同じように、ストア内にも商品が並ぶ。すると読者は、自社商品の中でどれが安いか、どれがレビューが多いかを見ます。その後、さらに安い競合商品を探しにストアを離れる。
洗練されたブランドストアが、高品質な比較棚として機能している。この状態では、アクセスが増えるほど比較も増えます。
想いはある。読者の迷いは残る。
ブランドストアのトップページに、創業者の想い、素材へのこだわり、製造工程への信念を載せる。美しい画像や動画も配置する。完成度は高い。
ただ、読者がストアを訪れたとき、最初に見るのは「自分に関係があるか」です。創業者の想いや素材のこだわりが、自分の悩みや用途とつながっていなければ、それは企業の自己紹介として処理されます。
ブランドの雰囲気を整えることは、覚えてもらう助けになります。けれど、それだけで「今この商品を選ぶ理由」までは届きません。
問題は、その世界観が読者の状況とつながっているかです。読者が「自分のための商品だ」と感じる前にブランドの想いだけを見せても、購入の理由にはなりにくいままです。
広告で来ても、そのまま帰る
ストアが完成した後、スポンサーブランド広告の入札を強める。ストアへのクリック数は増える。しかし直帰率も上がる。広告費が消えていく。ACOSが悪化する。
より多くの読者を連れてくれば成約数が増える。そう考えるのは自然です。ただ、ストア内で選ぶ理由が届いていなければ、来た読者が帰るスピードを加速させているだけになります。
ブランドストアが、商品ページへ進む理由を持った場所になっているなら、スポンサーブランド広告は成約の加速装置になります。
しかし、その理由がない状態でアクセスを増やすことは、穴の空いたバケツへの注水です。広告の前に、ストアのどこで読者が止まっているかを見る必要があります。
クーポンがある時だけ売れる
価格以外で選ぶ理由がない
ブランドストアを作れば、リピーターが増える。そう期待することがあります。しかし実際には、クーポンの有無でしか売上が立たない。クーポンがあるから試してみる。なくなると買わない。
この状態は、価格以外で選ぶ理由がストアや商品ページに届いていないことが続いた結果です。ストアが洗練されたカタログで止まっている間、読者は価格で判断します。
価格以外で選ぶ理由が届くと、ストアの役割は変わります。ただ、そこを見る仕事は、デザイン変更や広告調整とは別です。
どこを直せばいいかが見えない
ストアのトップページのデザインを変える。商品の並び順を変える。カテゴリの名称を変える。それでもユニットセッション率は変わらない。
どこを直せば数字が動くのか。そこが見えないまま、表示だけを変えている状態です。必要なのは、今のストアで読者が何を受け取り、どこで離脱しているかを見ることです。
以下の状態が続いているなら、次のデザイン変更より先に確認すべき場所があります。
- ブランドストアへのアクセスはあるが直帰率が高く、個別商品ページへ進む読者が少ない
- スポンサーブランド広告でストアへのクリックを増やしているが、ACOSが改善せず広告費だけが消えている
- 創業者の想いやブランドのこだわりを丁寧に表現しているが、クーポンの有無でしか売上が立たない
- ストアのデザインや商品の並び順を変えても数字が動かず、どこを修正すればいいかが分からない
ストアで読者がどこで離脱しているかを確認します。
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まとめ
ブランドストアは、商品を綺麗に並べて世界観を伝える場所。そう考えると、デザインや商品整理に目が向きます。もちろん、それらは必要です。
ただ、ストアが洗練された陳列棚で止まっていると、読者は価格とレビューで比べ続けます。その状態では、クーポン以外の購入理由も生まれにくい。
次にデザインを変える前に、ストアのどこで選ぶ理由が止まっているかを確認する必要があります。そこが見えると、ストアの役割も変わります。