「平均より低いから改善が必要」とは、まだ言えない

Yahoo!ショッピングの購買率を調べると、平均値や目安を探したくなります。数字が低ければ危機感を持ち、高ければ安心できるように見えるからです。

ただ、平均値だけを基準にすると、改善すべきページなのに見逃すことも、逆に問題のないページを触ることもあります。理由は、平均値の中に条件の違う店舗・商品・流入が混ざっているからです。

見るべきなのは「平均から何ポイント離れているか」ではなく、同じ商品・同じ流入条件で、以前より購入されにくくなっているかです。

同じ1%でも、意味は商品によって変わる

高単価で比較期間が長い商品と、日用品のように短時間で決まる商品では、同じ購買率でも意味が違います。

さらに新規客中心か、指名・リピート中心かでも数字は変わります。平均値だけでは、この前提差を消せません。

キャンペーン日と通常日を混ぜると、自店の基準すら歪む

Yahoo!ショッピングでは、ポイントやクーポン、キャンペーンによって購入条件が大きく変わります。

イベント日の高い購買率と通常日を一緒に平均すると、『普段どの程度売れている店なのか』が見えなくなります。まず通常日と販促日を分けます。

平均値を見る前に、自店を4つに分ける

商品、流入元、デバイス、通常日/販促日。この4つを分けるだけでも、全体平均では見えなかった差が出ます。

たとえば全体購買率は横ばいでも、広告流入だけ落ちているなら、ページ全体ではなく広告との期待ずれを疑えます。

改善目標は『平均まで上げる』ではなく、原因仮説に対応させる

商品画像の期待ずれを直すなら、その画像を見る流入の購買率を追います。配送条件の見落としを直すなら、購入直前の離脱や注文率の変化を見ます。

原因と数字を対応させれば、改善後に『何が効いたか』が残ります。平均値だけを追うと、改善施策が総当たりになります。

購買率が高いこと自体を目的にしない

指名客や既存客だけを集めれば、購買率は高くなりやすくなります。しかし新規流入が細れば、売上成長は止まります。

購買率は売上・粗利・新規比率・アクセス規模と一緒に見る数字です。高いほど無条件に良いKPIではありません。

自店の基準値ができると、異常の場所を早く見つけられる

商品別・流入別・通常日の基準を持っていれば、急落時に『どの商品』『どの流入』『どの条件』で変化したかを追えます。

外部平均は参考に留め、自店の同条件比較を改善の基準にする方が、次の一手へつながります。