まず、CVRを「流入→商品ページ→カート→決済」に分ける
自社ECのCVRが上がらないと、ファーストビュー変更、CTA追加、レビュー追加、クーポン、送料無料、広告クリエイティブ変更など、施策を足したくなります。
しかしCVRはサイト全体の一つの数字です。流入した人が商品ページで離脱しているのか、カートで止まっているのか、決済で離脱しているのかで、必要な改善は変わります。
1|広告や検索から来た人が、そもそも商品と合っているか
流入数が増えても、検索意図や広告訴求と商品がずれていればCVRは下がります。広告側で強い約束をして、LPで別の話をしている場合も同じです。
まず流入経路別・キャンペーン別・LP別にCVRを分け、特定の流入だけ低くなっていないか確認します。
2|商品ページまで来て、購入理由が足りずに離脱していないか
商品ページの閲覧はあるのにカート投入が少ないなら、価格、違い、使用結果、サイズ、配送、返品、レビューなど、購入前に必要な情報が足りていない可能性があります。
ここで重要なのは情報量を増やすことではありません。買わない理由に関係する情報だけを補います。
3|カート投入後に、送料や条件で止まっていないか
カート投入率は悪くないのに購入完了が少ない場合、LPを作り直しても改善しないことがあります。
送料の後出し、会員登録の強制、クーポン入力欄、配送日の不明確さなど、カート以降の摩擦を確認します。
4|決済画面で入力負荷や決済手段が障害になっていないか
スマートフォンでは、入力項目の多さやエラー表示の分かりにくさが離脱につながります。希望する決済手段がない場合も購入完了率は下がります。
商品ページのCVRだけを見るのではなく、チェックアウト開始から購入完了までの通過率を確認します。
5|サイト全体のCVRだけで、原因を判断していないか
PCとスマートフォン、新規とリピーター、広告と自然検索ではCVRが違います。全体平均だけを見ると、改善している層と悪化している層が相殺されます。
デバイス、流入、LP、商品、新規・既存などに分け、どこで変化したかを確認します。
6|複数施策を同時に変えて、何が効いたか分からなくなっていないか
FV、価格、CTA、広告、クーポンを同時に変えると、CVRが上がっても理由が分かりません。下がった場合も戻すべき箇所を特定できません。
大きなボトルネックから順番に変え、変更前後を比較します。
CVR改善は「施策リスト」ではなく、購入までの段階で見る
- 流入:来ている人と商品が合っているか
- 商品ページ:買う理由と不安解消が足りているか
- カート:送料・会員登録・配送条件で止まっていないか
- 決済:入力・決済手段・エラーで離脱していないか
この順で見ると、「LPを改善するべきか」「広告を直すべきか」「カート・決済を直すべきか」が分かれます。
施策が足りないのではなく、施策を当てる場所が決まっていない
CVRが上がらないとき、施策を増やすこと自体が問題なのではありません。問題は、どこで購入が止まっているか分からないまま、思いついた改善を重ねることです。
まず購入までの段階を分け、最も大きく落ちている場所を特定する。その場所に必要な改善だけを当てる方が、次に何をすべきか判断しやすくなります。