良い声なのに、読まれない
「良かったです」「使いやすかったです」「コスパが良い」。集めて、デザインして、ページに配置した。
しかしヒートマップを見ると、その箇所は真っ青です。読者は高速で通り過ぎている。あるいは、声のセクションにたどり着く前に離脱している。
「声の数が足りないのかもしれない」と考えます。もっと多く集める。長文の声を探す。年代別に整理する。画像付きにする。
それでも転換率は変わらない。この状態が続くとき、問題は声の中ではなく、声の前にあります。
ただ、まだ「この商品を選ぶ理由」が届いていない読者には、他人の感想として流されます。
読者が声のセクションに来る前に、「この商品は自分に合いそうだ」と感じていれば、声は後押しになります。
しかし、その状態になっていなければ、どれだけ良い声が並んでいても「他の人は良かったんだな」で終わります。声の力は、声そのものだけで決まりません。声の前に何が届いているかで変わります。
声を増やしても、読まれない
お客様の声が読まれていないと、まず声の数や見せ方に目が向きます。
もっと多く載せれば信頼されるのではないか。見出しを付ければ読まれるのではないか。顔写真を入れれば本物感が出るのではないか。そう考えるのは自然です。
声を増やしても、読者がその前で買う理由を受け取れていなければ流されます。
読者は「多くの人が良いと言っている」より先に、「自分に必要か」を見ています。そこが届いていない状態では、声の量を増やしても読む理由が生まれません。
ECでは、お客様の声を載せることが改善策として語られてきました。これは必要な場面があります。ただ、声を置くだけでは、読者が買う理由を持つとは限りません。声の前で読者がどこで止まっているかを見る必要があります。
ベタ褒めほど、疑われる
転換率を上げようとして、最も熱量のある声だけを厳選して配置する。良いことばかりが並ぶ。
しかし読者からは、「サクラではないか」「嘘くさい」という反応が出ることがあります。Q&Aやレビューのネガティブな情報を探されることもある。
良いことばかりが並ぶと、読者は「本当かな」と感じます。
買う理由を受け取る前の読者にとって、ベタ褒めの声は後押しではなく、確認すべき情報になります。だから、良い声を読んだあとにネガティブなレビューを探しに行くことがあります。
有名な人の声でも、変わらない
既存の声で転換率が動かないとき、「もっと影響力のある人の声なら変わるのではないか」と考えます。
インフルエンサーのPR投稿、モニターへの依頼、有名人の推薦コメント。アクセスは増えることがあります。
有名な人の声は、商品を知ってもらうきっかけになります。
ただ、ページに来た読者が買う理由を受け取れなければ、注文にはつながりにくいままです。声の質を上げることと、声が読者の後押しになる状態を作ることは別です。
読まれる声と、流される声の違い
声の前で、買う理由が届いていない
声が読まれないページでは、声のセクションが「とりあえず載せる場所」になっています。
声の前に読者が受け取るものが、商品の機能説明、スペックの一覧、受賞歴の列挙だけになっている。読者はまだ「自分に必要か」を判断できていません。
その状態で届く声は、他人の感想として処理されます。熱量があっても、数が多くても、読者が自分ごととして受け取る理由がなければ流されます。
薄い声ばかり集まる
「良かったです」「コスパが良い」という声が続くとき、それは声の集め方だけの問題ではありません。
価格やポイント目当てで来た購入者は、価格の感想を書きやすくなります。つまり、集まる声は、ページがどんな読者を集めているかを映します。
薄い声ばかり集まるなら、声の依頼文を変える前に、ページで集める読者の状態を見る必要があります。
自分と同じ人の声になる
声が読まれるのは、読者が「自分と同じ状況の人の話だ」と受け取れるときです。
自分と同じ悩みを持っていた人が、この商品でどう変わったのか。その声が、ページの前半で受け取った買う理由とつながるとき、声は後押しになります。
同じ声でも、届く前の状態が整っているかどうかで読み方が変わります。
声で動くページ、声が流れるページ
声が流されるページでは、声の前に読者が受け取るものが「選ぶ理由」になっていません。
読者はまだ比較中です。どちらでもいい状態です。その状態で届く声は、他人の購入記録として読まれます。
声で動くページでは、声の前で読者が「この商品を選んでもいいかもしれない」と感じています。その状態での声は、自分と同じ判断をした人の確認として届きます。
声の前で、読者が「この商品を選ぶ理由」を受け取れているかどうかです。
以下の状態が続いているなら、声を変える前に確認すべき場所があります。
- お客様の声のセクションがヒートマップで真っ青になって高速スクロールされている
- ベタ褒めの声を並べているのに「サクラに見える」「嘘くさい」という反応が来る
- 集まる声が「良かったです」「コスパが良い」という薄いコメントばかりになっている
- 声を増やして整理しても転換率が変わらず、次に何をすればいいか分からない
どこで買う理由が届いていないかを確認します。
URLを送るだけで、2営業日以内に診断レポートをお送りします。
まとめ
ECでは、お客様の声を載せることが購入率改善として語られてきました。声を集める、見やすく整理する、顔写真を入れる。どれも必要な場面があります。
ただ、声を読む前に、読者が「この商品を選ぶ理由」を受け取れていなければ、良い声も他人の感想として流されます。
声を増やす前に、声の前で読者がどこで止まっているかを確認する。そこが見えると、声を増やす前に見る場所ができます。